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【 94年〜03年スポーツスター オイル交換講座 】

「ご自分でも作業可能な範囲にある「オイル」にスポットを当ててみました」という、オイル交換シリーズの第1弾。まずはじめにスポーツスターモデルです。オイル交換ぐらい自分で・・・とお考えの方への支援ページです。自己流などではなく、正規の方法を紹介しています。どうぞ、ご活用ください。

活字にするとなんとも難しそうに見えてしまいますが、頭を柔らかくして想像しながらご覧ください。

ネジを緩める方向って右回しだったっけ?左?と混乱して人に聞いてしまう方は、チャレンジ精神一発で作業されても、慎重にお願いします。
失敗してもこちらで責任は取れません。なるべくミスをださないよう、頑張っていきましょう!


交換・作業前に

2週間以上停車しているスポーツスターはクランクへオイルが下がる症状が多々あり、そのまま交換すると完全にオイルを抜け切れず、オイルの入れすぎの元となりあまり宜しくありません。

軽く20〜30km走行してきましょう。4速までしかシフトアップせず、2,000回転以上をキープするのがミソです。タコメーターが付いていない場合は、おおよそ「60キロ4速ギア」が2,000回転です。音を耳に刻んでください。しっかりオイルを回すことにより、抜きやすくなります。オイル入れすぎによるトラブル防止の為にも有効です。

帰ってきてからすぐに作業に取り掛かっていただいて結構です。ヤケドには十分ご注意ください

 

必ずハーレーダビッドソン用(もしくは使用可能)なオイルをご使用下さい。

粘度が20W-50であるという理由やAPIでSJやSLであっても、APIはあくまで基準です。緊急時にのみディーゼル用のオイルを使用しても良いとされていますが、緊急時のみです。

必ずしもハーレーに使用できるというものでもありません。使ってみて、おかしな症状がでないから使用を続けたエンジンを開けたらピストンリングにカーボンがビッチリ、どうしようもないほどエンジンが傷んでいる事も。症状がでてからでは遅いのです。モーターサイクル用・空冷用のオイルのみ使用して、怪しいオイルは使用しないで下さい。どちらがセーブマネーかは、少し考えれば解ることです。



その1 : エンジンオイルを交換する

まずエンジンオイルを入れる部分である「オイルディップスティック」を外します。(ゴミなどを入れないよう注意)

エンジンオイルの交換時やミッションオイル交換時は車両を垂直に立てて行ってください。
(抜くときはサイドスタンド状態でも構いませんが、特に油量の確認を行う場合は立てる必要があります)

簡単に要所を書くと、

  1. オイルを抜く
  2. ドレンを締める
  3. オイルを入れる (車両を立てた状態で)
  4. 油量の確認 (車両を立てた状態で)

となります。フィルターを交換することは除いての手順です。

エンジンオイルのドレンホースです。このドレンプラグ・ドレンホースを外し・抜きますとオイルが出てきます。オイルの受けは3リッター以上の容量は必要です。準備してからオイルを抜いてください。また、走行後すぐはオイルが熱くなっていますので、手にはなるべくかからないよう十分ご注意ください。エンジンのドレンホースを抜きますと、オイルは自然と出ていきます。

ドレンを抜き、しばらく経つとオイルが出てこなくなります。そうすると、まずは回りにある工具などを避け、バイクにまたがり、気持ち、右へ、転倒させない程度に傾けます。そのまま1分位保持し、そのあとまた左に倒してスタンドをかけます。そうすると、残ったエンジンオイルをできる限り外に出すことがきます。それが済みましたら、ミッション・エンジンのドレンに蓋をしてください。

重要:オイルを抜いた状態でのエンジンの始動は絶対に行わないで下さい。


 

【 フィルターの交換 】

まずオイルが大量に出てくるため下にオイルを受けるトレイを持ってきます。そして左方向に回すとフィルターを外すことができます。純正形状のフィルターへは専用の工具が必要です。力自慢の方でしたら、外せるかもしれませんが・・・。(こちらで販売もしています) K&Nのフィルターを装着すると17mmのソケットで取り外しが可能です。

新しいフィルターを装着となります。新しいフィルター内に新しいオイルをいれますが、まず100ccほどいれます。その後、中のエレメントにオイルを染み込ませます。(交換後、エンジンを始動した際に油圧が上がる時間を最小限にでる為)フィルターを横にしてゆっくり回すと全体的に染み込んでいきます。

その後、フィルターのシール面に薄っすらエンジンオイルを塗り、車体へ組み付けます。こうすることにより、シールの破損を防ぐと共に正規の方法で取り付けることができます。

フィルターを取り付け締める時は外した時に使用した工具は使用しません。手で締めます。フィルターが車体側のフィルターマウントに接触してから1/2回転から3/4回転回すと固定完了です。(フィルターマウントにガスケットが接触すると少し抵抗を感じます。そこから1/2回転〜3/4回転と書くほうが分かりやすいかもしれません。)

「これでいいのか?」という位、まだ締まりそうな感触がありますが、それでいいのです。それ以上締めると外すときが大変です。



【 エンジンオイルを入れる 】

エンジンオイルを入れます。ジャッキ等でバイクを真っ直ぐに立てた状態で行います。

このオイルフィラーキャップのゲージで規定のオイルレベル確認を行います。入れる量は何リッターですか?という質問に答えられない部分です。明確に入れる量が設けられていないのです。

あくまで参考に、ですが、フィルターを交換しなければ2.3リッター位。フィルター交換したら、始めに2.3リッター入れてエンジン始動を行った後に0.3リッター足して、先にフィルター内に入れたオイルと合計で2.6リッターから2.7リッター。それ以上は入れすぎだとお考えください。これはクランクへオイルが下がっていないことを前提とした数値です。

確認方法は、オイルディップスティックをきれいに拭き一度オイルタンクへ完全に差し込みます。そして抜き、ディップスティックに設けられたラインがあります。下にあるラインがロアマーク(下限)、上にあるラインがアッパーマーク(上限・満タン)です。丁度中間ぐらいにオイルレベルがくるようにオイルの量を調節します。ロアマークより下にあるようならば、オイルを足し、アッパーマーク以上入れてしまった場合はオイルを抜きます。

【 フィルター交換時は? 】

オイル交換時にフィルターも交換した場合は規定量を入れた後、エンジンを始動し、再度オイルレベルを確認します。多くの場合そこからオイルを足す事となりますので、レベルで確認しつつ規定レベルまで入れてます。フィルター交換無しの場合は特にエンジンの始動は必要ありません。


その2 : ミッションオイルを交換する

@ : ミッションのドレンボルト
A : エンジンオイルのドレンホース
B : インスペクションカバー
C : クラッチインスペクションカバー

【 ミッションオイルを抜く 】

先に、トランスミッションオイルを抜いてしまいます。

ドレンボルトを取り外したら、ドレンボルトの先端をご覧ください。先端はマグネットで、ミッション内の金属の破片が付きます。ここでミッション内の健康状態も把握できます。確認しましたら、きれいなティッシュなどでふき取り、掃除をします。


Oリング(ガスケット)も交換しましょう。

ミッションドレンボルト 組み付けトルク 19〜28Nm(14〜21ft-lbs)のトルク値で締め付ける。

時々、漏れてしまうから・・・といって思いっきり締める人がいますが、それは間違いです。ネジがナメてしまいます。すべてトルク値で表すのも難しい事なのですが、慣れない方ほど、きちんとトルク管理を行い、ネジの感触を覚えてください。

トルク値に幅があるのは使っているうちにネジの張力やケース側のスレッドに変化が伴うからです。いつまでも最大トルク値で締めてもいいわけではありません。要するに、ボルトがナメない・オイルが漏れない・ボルトが緩まない程度に、ネジの感触を確かめながら締めておけばよいということなのです。経験が伴わなければ難しい芸当ですけどね。



【 ミッションオイルを入れる 】

車両を真っ直ぐ立てます。

Cのクラッチインスペクションカバーを取り外します。Cの部分を開ける意味は、オイル量の確認の意味です。スプリングがでてくるので紛失に注意。

一つ、やりかたとしてはBのインスペクションカバーからオイルを入れて、Cのクラッチインスペクションカバーは取り外さずに交換する方法もありますが、ここでは「油量の確認が必要」としていますので説明は除外します。

上にチラッと白く見え、液体の様なものがある部分がお分かりいただけますか?そこがダイアフラムスプリングの下縁です。この下縁にあたるくらいには950mlほど注入されているはずです。注入後にこのダイアフラムスプリングの下縁にオイルがチョコっと当たっていることを確認してください。

オイル注入が終わりましたら、クラッチインスペクションカバーとガスケットとの接触面をきれいにします。

クラッチインスペクションカバースクリュー トルク値 9〜12Nm(84〜108in-lbs)

締め付けは対角順に行います。



主な作業はここまでです。お疲れ様でした。作業目安時間は30分〜40分です。