誰もが、一度は悩むキャブレター選び。その中で、選択肢の一つに入るだろうと思われるS&Sと純正のキャブレターとの違いについて。
S&Sのキャブレターは、バタフライ式のキャブレターです。
CVキャブレターにもバタフライは存在しますが、バタフライの手前にスライドピストンという、エンジンの吸入負圧で上がり下がりするピストンがあります。
バタフライの開度で、吸気のエアーをコントロールし加減速する仕組みです。
バタフライ式のキャブレターでは、吸気を自分でコントロールするダイレクト感を味わえます。
CVキャブレターは、バタフライの開度を自分でコントロールするものの、スライドピストンが常に適切な吸気の状態にするために仕事をしています。
もう少し砕いて説明しますと、CVキャブレターで、いきなりフルスロットルにしたとします。
でも、手前にあるスライドピストンはしばらく時間をおいて開いていきます。実際には、スライドピストンが吸気圧を制御して、最適な吸気の状態を作りながらエンジンが、欲しがるだけの混合気を上手く供給しているのがCVキャブレターです。
S&Sのキャブレターで、急なスロットルワークをしたとします。
インテークマニホールドの中では、負圧を失い、失速してしまいます。
エンジンの回転上昇と共に、スロットルを開けていくと、この失速した状態は起きません。
キャブレターは、インテークマニホールド内部とエアークリーナー側の気圧の差で機能しています。
インテークマニホールド内部が大気圧になると、ジェットからのガソリンの供給は止まり、負圧が戻るとガソリンはまた出始めます。
S&Sのキャブレターは、このような理由からスロットルワークの必要なキャブレターです。
自分で、エンジンが欲しがるだけ、ガソリンを入れていく気持ちが必要です。
こんなことを説明すると、すごく乗りにくい感じを持たれたかと思います。
確かに、乗りやすさはCVキャブレターに軍配が上がります。
万人に向いた、乗りやすさとハーレーのエンジンの特性に一番合っているのがCVキャブレターです。
燃費なども、S&SとCVを比べると、CVが約20%ほど良いです。但し、そのエンジンにあったCVキャブレターの口径を選択していれば。の話です。(チューニングなどを施した場合)
S&Sのキャブレターを理解していただく為に、欠点を書きました。
さて、今度は良い点を書きます。
バタフライ式の良い点は、スロットルワークを掴めば、ダイレクトな操作感と、トルクフルな乗り味はCVキャブレターには無い味わいがあります。特にトルク感はS&Sキャブレターの特性だと思います。アメリカを感じながら、走る事ができるでしょう。
S&Sのキャブレターでは、Bキャブレター、スーパーE・Gなどが一般的です。
トルク感では、アクセルポンプの着いていない、Bキャブレターが一番だと思います。
ショーティーキャブレター(S&S E または G) は、ボディーが短くてレスポンスが早いところが売りです。
また、ショーティーキャブレターにはアクセルポンプが付いていてアクセルの開け始めと加速を助けています。
スーパーEは、排気量が1600ccまでフォーローしています。
1,600cc〜1,800ccまでのエンジンは、スーパーGが最適です。
それ以上の排気量になりますと、Dキャブレターがフォローして行きます。
主に、ベンチュリー径の大きさの違いで、小さいエンジンは小径で、大きいほど大径になります。
エンジンの吸気の最大の問題は、流速と言う事になりますが、
あまり速くても、遅くても適切な吸気スピードとは言えません。丁度いいのが一番です。
S&Sのキャブレターは、バタフライ式ですからエンジンの排気量を正確に選ばなければなりません。
XLH883に、スーパーGでは適合していない事になります。
ツインカムの純正サイズのエンジンでは、スーパーEがベストです。
先ほど来、ご説明している吸気の状態が問題になるからです。
アイドリングの安定性は、CVと比べると少し劣ります。
加速感は、トルクフルな独特なドッ・ドッ・ドッと持っていかれるいい感じです。
スロットルケーブルは、最近のS&Sのキットでは、改良されて純正が使用できます。よけいな出費がかからなく、経済的です。
また、S&Sサンダージェット組み込みキャブレターのご説明はこちらをご覧下さい。
充分な説明をしているつもりですが、もし不明な点はご質問下されば幸いです。

