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【 新型スポーツスター オイル交換講座 】

「ご自分でも作業可能な範囲にある「オイル」にスポットを当ててみました」という、オイル交換シリーズの第3弾。今回は新しくなりましたスポーツスターモデルです。オイル交換ぐらい自分で・・・とお考えの方への支援ページです。自己流などではなく、正規の方法を紹介しています。どうぞ、ご活用ください。

ネジを緩める方向って右回しだったっけ?左?と混乱して人に聞いてしまう方は、チャレンジ精神一発で作業されても、慎重にお願いします。
失敗してもこちらで責任は取れません。なるべくミスをださないよう、頑張っていきましょう!


その1 : エンジンオイルを交換する

【 エンジンオイルを抜く 】

まずエンジンオイルを入れる所のキャップ、「オイルフィラーキャップ」を外します。(ゴミなどを入れないよう注意)

エンジンオイルの交換だけでしたら、サイドスタンド(つまり普通に駐輪する形)をかけた状態でOK。(ミッションのみ、油量の確認がある為水平な場所でジャッキ等をかましてバイクを真っ直ぐに立てた状態で作業してください)

押す → 左に1/4回転回す → 引っ張る という流れです。

その次にエンジンオイルをオイルタンクから抜くためのホースを探します。プライマリーカバー下のフレームの裏を探すとあります。軽く手で引っ張るとでてきます。見つけたら4リッターはいれることができるトレイを用意し、ホースバンドを緩めます。

エンジンオイルはそのまま放置で完全に抜き去ることができます。抜き去った後、ホース回りを元通り組みなおし、フレームについていた場所へ元通りくっつけます。これでエンジンオイルを入れることができる状態になります。


【 フィルターの交換 】

まずオイルが大量に出てくるため下にオイルを受けるトレイを持ってきます。そして左方向に回すとフィルターを外すことができます。純正形状のフィルターへは専用の工具が必要です。力自慢の方でしたら、外せるかもしれませんが・・・。(こちらで販売もしています) K&Nのフィルターを装着すると17mmのソケットで取り外しが可能です。

新しいフィルターを装着となります。新しいフィルター内に新しいオイルをいれますが、まず100ccほどいれます。その後、中のエレメントにオイルを染み込ませます。(交換後、エンジンを始動した際に油圧が上がる時間を最小限にでる為)フィルターを横にしてゆっくり回すと全体的に染み込んでいきます。

その後、フィルターのシール面に薄っすらエンジンオイルを塗り、車体へ組み付けます。こうすることにより、シールの破損を防ぐと共に正規の方法で取り付けることができます。

フィルターを取り付け締める時は外した時に使用した工具は使用しません。手で締めます。フィルターが車体側のフィルターマウントに接触してから1/2回転から3/4回転回すと固定完了です。(フィルターマウントにガスケットが接触すると少し抵抗を感じます。そこから1/2回転〜3/4回転と書くほうが分かりやすいかもしれません。)

「これでいいのか?」という位、まだ締まりそうな気配がありますが、それでいいのです。それ以上締めると外すときが大変です。



【 エンジンオイルを入れる 】

エンジンオイルを入れます。サイドスタンドをかけている状態でレベルの確認を行います。

このオイルフィラーキャップのゲージで規定のオイルレベル確認を行います。入れる量は何リッターですか?という質問に答えられない部分です。明確に入れる量が設けられていないのです。

あくまで参考に、ですが、フィルターを交換しなければ2.3リッター位。フィルター交換したら、始めに2.3リッター入れてエンジン始動を行った後に0.3リッター足して、先にフィルター内に入れたオイルと合計で2.6リッターから2.7リッター。それ以上は入れすぎだと思ってください。

 

冷間時の確認方法

確認方法は、エンジンオイル交換時なので冷間時の方法で確認します。オイルフィラーキャップを一度オイルタンクへ完全に差し込みます。ロアマーク(下限)とアッパーマーク(上限・満タン)の丁度中間にオイルレベルがくるようにオイルの量を調節します。ロアマークより下にあるようならば、オイルをまだ入れ、ロアマークとアッパーマークとの中間以上入れてしまった場合はオイルを抜きます。

温感時の確認方法

これはエンジンが通常の作動温度にならなければ確認できません。おおよそ20kmほど走行すると通常の作動温度になります。(街中で渋滞の多いところは10km位)

確認方法は、オイルフィラーキャップを外します。レベルを見る部分をきれいなウエス等でふき取り、再度完全に差込み、また外し、そのときのオイルレベルを見ます。もしロアマークより下にオイルレベルがある場合はエンジンオイル0.946リッターを一本いれます。

 

オイル交換時にフィルターも交換した場合は規定量を入れた後、エンジンを始動し、再度オイルレベルを確認します。多くの場合そこからオイルを足す事となりますので、レベルで確認しつつ規定レベルまで入れてます。フィルター交換無しの場合はエンジンの始動は必要ありません。


 

その2 : ミッションオイルを交換する

クラッチインスペクションカバーを固定している6本のボルトを緩めます。883と1200Rの方はここのインスペクションカバーを外すためにはフットペグマウントを先に取り外す必要があります。


この2本を緩めると外れます。使用工具は5/16inのHEXです。

クラッチインスペクションカバーを外した後、その下にあるドレンプラグを外します。使用工具は5/8in。

ドレンボルトを取り外したら、ドレンボルトの先端をご覧ください。先端はマグネットで、ミッション内の金属の破片が付きます。ここでミッション内の健康状態も把握できます。確認しましたら、きれいなティッシュなどでふき取り、掃除をします。


Oリング(ガスケット)も交換しましょう。

オイルが完全に抜け切ったら、ドレンボルトを組み付けます。

ミッションドレンボルト 組み付けトルク 19〜40.7Nm(14〜30ft-lbs)のトルク値で締め付ける。

時々、漏れてしまうから・・・といって思いっきり締める人がいますが、それは間違いです。ネジがナメてしまいます。すべてトルク値で表すのも難しい事なのですが、慣れない方ほど、きちんとトルク管理を行いつつも、ネジの感触を覚えてください。

トルク値に幅があるのは使っているうちにネジの張力やケース側のスレッドに変化が伴うからです。いつまでも最大トルク値で締めていいわけではありません。要するに、ボルトがナメない・オイルが漏れない・緩まない程度に、締めておけばよいということなのです。

ミッションオイルをいれます。入れるところから懐中電灯などで様子を伺いながら、注入します。

上にチラッと白く見え、液体の様なものがある部分がお分かりいただけますか?そこがダイアフラムスプリングの下縁です。この下縁にあたるくらいには950mlほど注入されているはずです。注入後にこのダイアフラムスプリングの下縁にオイルがチョコっと当たっていることを確認してください。

オイル注入が終わりましたら、クラッチインスペクションカバーとガスケットとの接触面をきれいにします。

クラッチインスペクションカバースクリュー トルク値 9.5〜12.2Nm(84〜108in-lbs)

締め付けは対角順に行います。


 

< 883と1200Rオーナーへ >

ここのマウントを取り付け、ボルトを締めて作業完了なのですが、オイル交換で毎回外す必要があります。

取り付けトルクは61.1〜67.9Nm(45〜50ft-lbs)という、このサイズのボルトにしては非常に高トルクで締め付けるよう指定されています。それに加え、オイル交換で毎回外す必要があるため、ここのボルトのネジ(スレッド)の保護は必須作業となります。下手にそのまま組み付けると後でイタイ目にあうのは目に見えています。

サラッとモリブデンスプレイを散布するとトルクの正確性があがるのはもちろんのこと、ネジ部の保護、サビつき予防、次回取り外しもスムースに行えます。あとで面倒なことにならないためにも是非。

料理で言えば「塩」みたいな大切なものです。隠し味はネジを締める時の人間の感触・感覚ですね。


 

主な作業はここまでです。お疲れ様でした。作業目安時間は30分〜40分です。