ECM / 純正戻し / 2008y VRSCDX / ナイトロッドスペシャル

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ナイトロッドSPくんが入庫してきました。
 
2015年の4月頃に買って間もなく、半クラ発進時に突然エンジン止まってしまうという不具合があったとか。
 
そのとき間が悪く後ろからドカンとオカマほられて、本人さんは骨折…。 
 
EGが止まらないように調整をしてください〜とご来店頂きましたが、購入した時点で既に変わっていた某フルコンが悪さしていると判断。
 
 

….私も、まだインジェクションチューニングがハシリの頃で、色々と手探りだった頃。とあるフルコンに手を出し相当痛い目にあっている。チューニングや調整が云々ではなく、安定性に欠けているあの不具合といったら、不愉快すぎて、バイク捨ててやろうかと思うほど。まあ、それを乗り切って今があるのですがね….。
 
あの頃、経験した不具合だけは、お客様には絶対に経験させたくない、そう、強く思っております。

 
 
 
 
 

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まだ5000キロしか走ってない。

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某フルコン取り外し。名誉を守る為、モザイクかけてます。

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このフルコンはワイドバンドO2を使うようになっているが、純正エキパイでの使用でエンジンと接触してしまう・・。よくないですねえ。

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デルファイのECMに交換。正確には純正に用いられているECMなので、元に戻す作業です。このナイトロッド購入時にECMは付属ではこなかったので、新しく手配したのは新品のECM。新品のECMは、中身が空っぽのブランクECMとなり、一手間必要だ。
 
右にあるのはO2センサー。純正で用いられているのはナローバンド仕様と安定性重視。

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中身が空っぽの新品ECM(ブランクECM)を使えるよう、まず初めにECUプログラミングにて基本のデータを送り、プログラムする。このときフレームに打刻されているフレームナンバを打ち込むので、ECM内にあるVINナンバーとフレームナンバーを一致させる事ができる。
 
空っぽのECMに送られるデータはベーシックデータと、メーカーが任意で選んだ吸気・排気を交換されたキャリブレーション・ステージ1仕様のものをプログラミングする。このステージ1仕様のキャリブレーションは、「とりあえず使えるようにするデータ」となり、チューニング前提での仮データが送られるも、この状態では、セルを回しても初爆のみで、エンジンは始動しない。
 
なんだかややこしそうでしょう、そう、ややこしいんです。ほんま、やねこいんです(笑)

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基本データを送った後に、モジュールリプレイスメントを行い、ECMとTSM/TSSMを同期させ、エンジンの始動が出来るようにする。
 
 
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基本データを書き込んだ後に、いつもの書き換えのチューニング。今回は費用面を抑え、基本チューニングは押さえておきたい要件を満たすディレクトリンク / フラッシュチューナーを用いた書き換えチューニングを行います。エンジンがプスっと止まる事なくバッチリになるでしょう〜。
 
 
当社、キャブは純正CVキャブの加工を推し、インジェクションでは、純正ECMの書き換えを推し…と、まるで純正信者のようにも映って見えているかもしれませんが、それは違います。
 
キャブもインジェクションも、大事なのは安定性という事が身に沁みて分かっているからこそ、それに長けたものが純正品だっただけのこと。質の良いチューニングとは、安定性の上に成り立ちます。
 
あの頃、経験した不具合だけは、お客様には絶対に経験させたくないと強く思っているが故の選択です。
 
共感して頂けると幸いです。
 
業務連絡:ECM交換は完了で、残すはチューニングのみです。

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