再び走り出す / 173000キロ走行のスポーツスター

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エンジンが終わり、車体周りの整備を進める。

まずはリア周りから攻めます。

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ここも

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度重なる調整、締め付けで歪みが生じており、新しいプレートに交換。

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Rブレーキディスク新品、プレート新品、締め付けのナイロンナットも新調。

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ブレーキディスクボルトを緩める際、やや緩かった。ボルトがお疲れ気味と判断しディスクボルトも新調。

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合わせ、ブレーキパッドも交換。(27Rナチュラルブレーキパッド)

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ブレーキホースも、配管の腐食が進んでいます。切れたり、破れたりするとフレーキフルードが漏れ出し、ブレーキが全く効かなくなります。

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新品のブレーキホースに交換。

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合わせてリアのブレーキマスターシリンダーもオーバーホール。一見大丈夫そうでも、ブレーキフルード交換時になるとポンプしてもフルードを送らない事でマスターシリンダーの修理が必要ですね、となる事から車検時に発覚するパターンが多く、特に04年〜06年までのスポーツスターではそうです。この車両では、もうブレーキレバーのタッチが若干悪かったので調べる事なくリアのブレーキマスターシリンダーはオーバーホール前提で取り掛かっていた。この先も、まだまだ頑張ってもらうので!

と、なるとフロントも・・・ですね。

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フロントのブレーキホースのほうが、ダメージがありました。交換の為に取り外そうと、少し動かしただけでブレーキフルードがボッタボタ漏れ出してきました。

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もう、ほんと皮一枚のところで、どうにか止まっていたのですね。

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部品用意し、交換。

  
フロントのブレーキマスターシリンダーも取り外しオーバーホール。


取り外してみると要交換だったのがよくわかります。


これでブレーキ周りは完全にリフレッシュ。

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オイルが漏れ出していたフロントフォークを取り外す。こちらのフォークチューブはDLC加工済みなので、黒くなっています。

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フロントフォークもオーバーホール(と、仕様変更)
オイルが漏れ出していたのはフォークシールにある締め付けスプリングに腐食(サビ)が生じ、締め付けが甘くなったところから、漏れ出しが生じていた。フォークチューブはDLCで電気が流れない事で腐食しなくなっているも、シールの中に潜んでいるスプリングはサビちゃいますね。雨の日走行が多いとフォークシールの交換サイクルも早くなります。

IMG_7641ゴールドバルブの減衰バルブに取り付けられたスプリング。取り外すと塑性変形しており、その為当初設定していたブリロードがかかっていなかった。ここも調整し直し、更に設定と、フォークスプリングも検品し、仕様変更を加える。

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抵抗の少ないフォークシールを取り寄せてみた。抵抗が少ないという事はオイルを掻き落とす能力も少なくなるのが普通。という事は、オイルが漏れ出すリスクも生じる、という、解りやすい話。単純にリップが少なくなったローフリクションでは漏れの原因になり、それでは困ります。

こちらのシールはリップの数は純正品と似たようなもの。材質でフリクションを低減し最下部のリップのゴムの表面処理が違うという内容。頭で考えるよりはモノは試し。にしても、お客様の車両でトライする訳にはいかないので、こちらでトライです。

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次にトリプルツリーを取り外す。ハンドリングが悪化していたので、取り外したが、ネックベアリングの交換が必要。

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グリース切れで腐食、動きが渋くなるプラス・ベアリングレースに打痕で、ハンドリングの悪化を引き起こしていた。

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ベアリングレース、ベアリングそれぞれ新調。グリースもたっぷり。

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ウインカーステーも交換

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ツリーボルトに締め付けるタイプ。

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ブレーキ周り、ウインカー、パッド、ホース、ベアリング いろいろ交換していきました。

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04年以降はラバーマウント化され、スタビライザーリンクが新たに設定されました。

   
 軸受けがガタガタになってました。11年 / 17万キロも使っていれば仕方なしですね。

   

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下部に取り付けされたスタビライザーリンク上にある配線もリフレッシュ。

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細かいところでは、負圧コックを動かすホースもカチコチになってました。ゴムの弾力が失われると、突然外れて走行不能になりますので。
 
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こちらも細かいところですが、バッテリーカバーが簡単に外れてしまう件。
 
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対策部品にチェンジで解消です。
 
 


 
 

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そしてそして。Go to 改造申請!

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排気ガス検査も当然パス。この為だけに特別な仕様にしている・・??フォルクスワーゲンの事件が直近であったので、そう思う人もいらっしゃるかと。この車両で、そのような事は全くしておりません。そう断言します。というか、メンドくさいのでわざわざ、そんな事しません。

キャブ車であろうとも、ガス検査の結果はとても良好なのは、調子がすこぶる良いという証拠(^^) ミクスチャー締め込んだら、逆に引っかかる恐れが高まる。ガス検査に引っかかった場合、一般整備を適切にしていなかった、調子が悪い・・とテスターから言われているようなもの。日本の排気ガス検査の、基準値は知識を有した人が真面目にやりさえすれば、調子が良いままガス検査にも通る。つまり、そこまで厳しいものではないのですよ。

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すんなりと1.00リッターの車検証発行して頂きました。

さて、この2004年式XL883ですが。
これまで。こうして載せてきた車両については、「販売車両としての製作」を行ってきた車両が中心でした。が、こちらの車両は販売しません。

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45ディグリーの代車として

再び走り出す!活躍して頂きます!

目指すは22万キロ

1000cc化ご検討のキャブ車乗りのお客様、試乗車としても乗ってみてください