超特急で納車整備 / 1984y FXE スーパーグライド / ショベルヘッド

9月にご成約いただいたFXEスーパーグライド。
 
増税前に名変まで….というスケジュール。が2台。
 
9月8日からスタートして9月中に国内新規登録とオーバーホールの公認も絡めて、支局で検査を済ませて名変…。
  
記事の都合上、一台に絞りますが。
 


ドンとエンジンを下ろしクランクケースを割ってシーリングをやり直す。


 
 
 
 
 


カムは既に社外カムが入っていたが剥っていたので交換し、H Grindカムを。
 
 


ピストンは1984年なら標準でマーレ。開けてみると補強材入りの重たいのが出てきたわけで。替えてありますな。ピストンを測ると89ミリちょっと。ふむ。
 
 

弊社販売のマーレピストン89.50mmに入れ替えました。仮に標準のマーレピストンが出てきたとしても、ピストンリングが無いので使わなかったでしょう。
 
 

↑左側のハーレーのバー&シールドが見えるのが当時採用されていたマーレピストン。金属製の支柱がなくなったのはマーレに変わってからだ。
 
 

当社販売のショベル用マーレピストンは、オリジナルのマーレピストンを元に制作され、圧縮比などは替えないリプレイスメント仕様だが、ピストンリングを見直し、マーレらしいスリッパースカートデザインなど、現代的に置き換えている。
 
 

トランスミッションも下ろして各所やり直し。この際にチェーンも新調。
 
 

ステーターコイル新調。
 
 

標準仕様はエンジンオイルの潤滑ラインの一部がプライマリー内部を潤滑する構造ですが、こちらもプライマリーをクローズドし、エボ以降と同様にプライマリー内部をオイルで満たしてチェーン・クラッチなどの部品摩耗を防ぐことでメンテナンスの大幅な省力化を図る。
 
 


エンジン周りも随分綺麗になって。
 
 

輸入新規登録と、オーバーホールの公認。
 
決済が降りて支局に持ち込み…. 増税前の名変に必須なプロセスはこれで過ぎた。あとは納車に向けての仕上げ。
 
 

調整を行なった後、試乗に出ますが、ショベルはここからが本番。
 

 
 


3速。4速で、ラバーバンドフィーリングを発見。オーバーホールをした事でエンジンが快活になり、クラッチが滑ってしまいました。始めから滑る訳ではなく、パワーバンドに入る頃からジワジワと滑り出すから、公道に出ないと判らない症状。
 
クラッチプレートを一式交換と、滑らかに動くよう加工を行いスパッと切れて、ジャダーもなく、しっかり動力伝達するクラッチになりました。 
 
 

いよっしゃー。出来た。これで納車してもOK!が昨日10月1日。
 
ま、やれば出来るもんで。なんとか出来ました。
 

オイル漏れも各所止めてやりました。 ブローバイから微量出るのは許してください。
 

上の動画は25分あります。ショートバージョンはこちらをご覧ください。
低回転で、どどどどっと走るのが得意なのはもちろん。 振動も少なくなり、鼓動感は増しまし。 
 
ツインカムやミルウォーキに乗る人が「もっと振動が欲しい」という話を聞きますが、欲しがってるのは本当は鼓動なんじゃないかな、と。思うわけで。振動って増せば増すほど不快なものでしかないから。
 
この度振動が減った大きな要素はマーレピストンの組み込みにあります。意外かもしれませんが。
 
1340のショベルは標準的に結構な振動があります。振動が減るのは1340のショベルにとってはとても良いこと。増しても心地よいのは鼓動感やパルス感。ピストンを入れ替えることで、1200ショベルの心地よさが備わった、1340ショベルに化ける。
 
しかし、本当によく走る。ピストンはマーレ入ってて、ここだけはスペシャルですが、あとはリペアに徹した訳で、物凄いことはなーんもしてない、「普通のショベル」。
 
エンジンの回転数を速度とギアに置き直すと、4速ギアで50マイル〜55マイルくらいで走ると振動の収束回転域がこの辺りにあり、どこまでも行ける感覚。そこから加速さすと60マイルあたりから明らかなパワーバンドがあり、ストーリーを伴いながらその回転上昇を魅せてくれる。
 
 
私は職業柄、ミルウォーキーの117から、ショベルまで、本当に様々乗っているが、サイズ(排気量)が重要だとは思わない。重要なのは、フィーリングかな、と。MAXトルク〜とか、MAX馬力〜とか、じゃなくて、MAXフィーリング。MAXフィーリングの下敷きの上に、トルクと馬力が乗ってくると、そりゃ楽しいってもんで。
 
通常、ショベルって壊れず目的地に走りきるのが云々が多く、エンジンの回転上昇のストーリーを楽しむ行為は、調子がよく、チューニングも決まって、壊れそうにない大前提があってこそ。
 
それがこの車両で走った楽しい感触。このショベル、楽しい感じできっと喜んで頂けるかと。
 
 

 
 
 

一つ、違和感ではないですが、アップデートできる箇所も残っている。
 
こちらの車両は純正の点火装置がそのまま備わっています。いわゆる、フルトラです。
 
スロットルを一定で、じわーじわーと加速させていると、あるところからクククッと車速が伸びる感覚が強くあります。これ、点火の仕業だろうと。具体的に何度〜と調べた訳ではありませんが、ノッキングを嫌ってタイミングを一定的に遅くさせていたところから、加速させようとマッピングで急激に進角せた時の症状。
 
純正の点火タイミングはプログラムを変える事が出来ないので、交換になりますが、これをツインテック など、プログラムが可能なフルトラに変えてあげると、自然でより力強い走りに化けるでしょう。
 
Posted by M.Yasuura

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