ボアダウン致す! / 1000ccスポーツスター / 883ボアアップ / 1998y XLH883

 

883から、1200へ。 
 
ボアアップされていたスポーツスター を
 
1000ccにボアダウン致します

 
 

こちらの車両は、1998年式XLH883のリジスポで、1200ccへのボアアップが行われた車両でした。
 
 
 
1000ccとなるので、 

この度はボアダウン。

 
 

 
883でも、1200でも無い。
 
 
 

1000ccへ!

 
 
 

 
 
 
 
 
 

昨年、2019年11月末に、キャブチューンと、ツインテックモジュールを取り付け、チューニングをご依頼頂いた際に、1000ccスポーツスター をご試乗頂き、その時に長い時間ご試乗いただいていました。十分、感覚を確かめてからの、1000ccへのボアダウン。
 
…..も 実は ちょっと理由がありました。
 
 
 

診させてもらった際、マフラーからポッポっと白煙が出ているのを見つけ。むむっとプラグホールからスコープを挿入し内部を確認。シリンダー壁に特有のダメージが確認されておりまして。
 
 

これが実際に分解した時の写真ですが、黄色く囲ったところに、ピストンリングによって掻き落とさせずにしっかりオイルが残ってます。オイル上がりの症状の一つ。シリンダー壁に全くオイルが無い状態はまず無いのですが、ここまで湿る事も無い。目視すると、ベッタリと。でも、ピストン上部は、乾いている。
 
このシリンダー壁はピストンリングが起因し、シリンダー壁にダメージを加え、クロスハッチも消えてしまい、白く平坦なシリンダー壁になってしまった、と。そんな感じでしょう。
 

入っていた、スクリーミン イーグルのブランドで販売されていたワイセコ製のピストン。
 
883用の、1200ccボアアップピストンに用いるピストンリングはアタリがキツく、シリンダーを挿入する際にも、かなり硬い印象は組み立てた人なら判るはず。以前にも同様の症状を確認したことがありますし、私自身も経験にあり、それに対して工夫をした事もあります。もう結構前の話ですけどね..。
 
カスタムの為でもあり、修理目的でもあったのですが、前向きな改善を〜という感じです 。
 
 

そんな事で、各部が使える状態か確認をしていったが、シリンダーヘッドを外し洗浄したところ、燃焼室が1200ボア径に拡大加工されていることが分かりました。
 
 

リューターで加工された痕跡。
 
1000ccのボア径より大きい為、交換の処置となった。
 
しかし、何か意図した仕様に変えるための「目的」を持って燃焼室を加工したのなら解るが、リバースドームピストンでこの処置は、ただ、低圧縮になってしまうだけじゃないの…ノッキング対策のつもり、なのかな?….。
  
 
私はチューニングで明快に、かつ有効に解決可能な事柄と考えており、貴重な圧縮比を不要に下げてまで行うなど、到底理解し難い手法と考える。
 
チューニングが一切できない。 または、設定値をマックスアウトさせてもノッキングが収まらない、または、一切の仕様が変えられない状況ならば、その手段しかないのかな…と考える。
 
手段があるうちは、前提候補には挙がらない。 
 
困ってどうしても収まらないその時は、まず排気バルブを鏡面加工します。大前提として、出力を得ながらノッキングを有効に収めるのが、目的ですよ。
 
 
 
 

 

1000ccピストンが入りました。 シリンダーは1200からのボアダウンにつき、交換し、色は同じく黒く塗装した純正シリンダー。
 
 

 

純正シリンダーヘッドですが、標準のシルバーパウダーコートではない為、チタンカラーに焼き付け塗装を施した。ぱっと見は判らないが違和感のない色合いに収まる。
 
 

カムカバーはオイル漏れしていたので、ついでに開けてみると、ここでもエラーを発見。
 
 

1番のカムシャフトと、同じく1番のタペットに損傷大を発見。
 
タペットと、カムは交換の処方を。カムは変えましたが、純正品です。
 
標準ピニオンギアに対しての、カム側のサイズを測定し適切と判断し、組み付けた事を付け加えますね。
 
 
 
 

1000cc化の改造申請書類も、中国検査部に提出し、担当検査員さんに受理され決済待ち。そろそろ、下りるはずなんだけどな。回覧を早めにお願いしますね。
 
 
https://www.45degree.net/order.htm
お問い合わせはこちらから。
 
 
posted by M.Yasuura
 
 
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