2019y FLTRXS のカム乗せ、チューニング。
カムサポートプレートを、ウリャっと抜くと、おやおや。 2019年だったよな…? あっ。 フレームのラベルを見ると2018年の7月製作車両。そういう事か。
オイルポンプの背面に、シール付きのカバーがついた、後期仕様に変えます。過去の事例から、2018年の11月以降はついていたような…
タペットを見ると、おっと、霜降り
廃盤決定につき、数が限られる、プレムアムなタペットへ。
新品ですが、検品。
タペットカフスも同時にインストール。
シャーシダイナモに載せる前に、ミッションオイルの点検。
オイル、移動してますね。診ておいてよかった。
オイル抜いて、ミッションに移し替える。
300ccほど抜いて、移し、このレベル。ミッションオイルの全量の1/3ほどが移っていたが、これでも少ない方。
多いのは700cc以上をも移っている。この、そもそもの問題はミッションには、ない。
経年変化に関係性があり、ベント加工をする事で解消される。
チューニング準備を整え、ダイノルームへ。
ここで、チューニングと、リニアスロットル化も行う。
チューニングしている、オペレーターへ、禁断の質問。
「手打ちですか?オートチューンですか。」この質問。
VE値の入力において、時短の為に用いることもあるようですが …
私は初めから最後まで手打ちの一択。
弊社が導入しているのは2017年の末に入れ替えた現行モデルのシャーシダイナモ MODEL 250ix
この設備は、実際の走行に近い走行負荷を与え、有意義なサンプリングデータが獲得できる設備。
その設備も、いろんな使い方があるので、どうシャシダイを操るかはオペレーター次第…. ちゃんと使いこなしてる人達は、上の動画で紹介している画面も各々で違う様に、使い方もそれぞれだと思います。あくまで想像ですが、そういうものです。
私も、毎回同じ事をしてはおらず、試行錯誤して、もっといい測定方法がないか、日々模索…。
この設備を「安全に高速走行が再現出来る後軸回転ローラー設備」として使うのは勿体ないので、
ちゃんと、擬似走行装置として使っている。
ここで、有効なサンプリングデータが取れるので、VEの入力でオートチューンに頼る必要はないな、と。
どうせ、同じだけの時間を費やすのなら、いきなり核心に迫る数値を、ソコに入れたい。だから手打ち。
そこに経験値という数値が載ってくる様になるまでは、結構時間がかかりましたが…。
ただ、このオートチューンも、有効な設備がなく、実走行をもって測定する方法なら必須のアイテム。否定している訳ではありません。
はいっ。そして、チューニングを一通り進めて、RO TEST、してみました。
最高出力値は二の次。
「トルクの凹みと、乗り易さへの配慮」を重視したセットアップ。
元々、ミルウォーキーのエンジンは低速トルクが物凄いのですが、そこを純正値よりも凹まさない様に配慮している。結構ムズかしい..
皆さん、既にトルクを殺してしまうセットアップを済ませて持ち込まれるので、故にカムの選定にはいつも慎重です。
黄色く囲ったところが、トルクカーブですが、右斜め下にほとんど下がっていません。
最高出力狙いでいくと、ここが、どうしても右下に下がってしまう。
ここがフラットに近い、または盛り上がっていると、無加速感にはならず、ドドド・または・ズズズッと前進力を伴いながら回転をし。
そして、その後、緑で囲ったところにむけて、強大な加速感を伴いながら、一気に駆け上がっていく、と、このグラフを見て取れます。
この記事で紹介している
https://www.45degree.net/blog/?p=24859
こんなグラフになると、乗った感じは、かなり凄いものになってます。それは、トルクの盛り上がり状態が、かなり長い間続いているからです。このSE110は弊社でもダントツに最良の仕上がりになった車両。
□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □
昨日、あらかた、ザーッと手打ちして整地したので、あとは仕上げ工程で、ここが重要。
という事で、明日完成予定で。週末は、予報見ると、晴れですねー。いやー嬉しい♪
https://www.45degree.net/order.htm
お問い合わせはこちらから。
posted by M.Yasuura
1 click お願いします。