1986年 FXR リフレッシュ計画 ”腰下各部のO/H”

FXRのエンジン Medi-Brightを一方で進めつつ、僕はクランクケースが出来上がれば組み立てが出来るよう準備に取り掛かります。
 

腰下の最大の要素、フライホイール。
 

 

クランクケースのMedi-Bright処理が上がり、ケース側の作業に移ります。
 

クランクケースの、カムシャフト側にある、フライホイールを支えるベアリング、ピニオンベアリング。当該年式のピニオンベアリングはオリジナルのショベルヘッドエンジン同様のピニオンベアリングが用いられ、二つに分割されたベアリングが取り付けられていました。この度は、赤い○をしたベアリングを使用します。
 

ところがここで驚く事実が・・・。
ピニオンベアリングの、ケース側、内径を測ってみると、テーパー状で狭くなるケース側の内径になっています。テーパー始まりはベアリングとレースとの間に適切なクリアランスを有していますが、テーパーの奥側は計算するとベアリングを動かすに必要なクリアランスがなく、むしろ「1/100ミリ不足」である事が判明。こんな状態なのに、よく動いていました。
 
しかしここからが大変。狙った所を狙った値にしなければならず、1/100ミリ単位の事なので狙った値にするのは困難です。一発勝負だなと、感覚を研ぎ澄ませ作業を行なった結果、慎重に2回ほど勝負すると、すべて狙った値に収まりました。そのままレースのラッピングまで終えて、コンパウンドを落とし、サビ止のオイルを塗り終えて、ここで一息、休憩です。
 
 
 

フライホイールも出来上がった事で、クランクケースへフライホイールを取り付ける準備が整いました。
 

Run Outもチェック。OKでした。
 
 
 
つづく
 
 
 
でハでハ
 
 

マサでした。
 
  
 
その1 1986年 FXR リフレッシュ計画 https://www.45degree.net/blog/?p=8873
その2 1986年 FXR リフレッシュ計画 ”エンジン分解” https://www.45degree.net/blog/?p=8955