「マスターチューン」カテゴリーアーカイブ

FLTRXSE CVOのローダウンとインジェクションチューニング


近くで見ると結構凝ったペイントが施されている。
 
2012年式のFLTRXSE – CVOです。
おそらく2012年モデル内でも派手なカラーリングなのではないでしょうか??
 
 

リアショックを交換。このCVO用にオーダーメイドしたスペシャルショックを取り付けます。
 

そして、次はインジェクションチューニング。
 

スロットル全開の3000rpmも、スロットル全閉の4000rpmもすべて使う領域の細かな「荒」を取り除き、セッティングをびしばし進めていきます。そういえば、V&Hのヘッダーにサイレンサーのセットアップで、以前にもCVOで同様の仕様がありました。(こちら→https://www.45degree.net/blog/?p=5714
 
となると、すでにデーターがあるので、入れたらそれで済むじゃん!!!
 
な〜んて事は、しませんよ!
加えて、私の経験上、インジェクションチューニングをする上で二つとして同じデーターは存在しません。
 
と、クチで言うのは簡単なんだけどね〜(・_・;)
 
 

2012年式のFLTRXSE – CVOの、セッティングまで合わせた時との比較です。青いグラフは純正ヘッダー、赤いグラフはV&Hのヘッダーになり、更にセッティングを合わせた比較となる。その結果、88馬力と14.70キロのトルク。馬力は20馬力アップ、トルクは1.5kg-Mアップという結果。「心地よいライド感」と「ストレス無しの加速」の両面を併せ持つセッティングで仕上げました。
 

で、V&Hのヘッダーにサイレンサーの全く同一のセットアップで、CVO同士の比較。
データーはまるで違うけど、パワーカーブは全く同じ弧を描いてるわ。まっ、そりゃそうか(笑)

インジェクション883を「セッティング」

あっ。先に、お知らせ。
 
先の記事のMAHLEピストンですが、
もしかしたら入手困難になるかもしれません。
 
今の所在庫はありますので、お早めにどうぞ〜!
 
 

エンジンの後は、一番の肝心要。
良い走りにするもしないも、ポテンシャルを引き出すも、出せないも、これ次第。
 
仕上げにインジェクションチューニングに取り掛かり、セッティングを合わせていきます。弊社ではエンジンチューニング後に、引き続きインジェクションの設定変更も行う一貫した体制です。
 
エンジンチューンをするとコンピューターには手を加えばければなりません。元の883の設定のままではエンジン始動もままならない、当たり前ですが何もしなかったらアイドリングもしない状態ですから・・・・。この度はスポーツスター883で、「純正コンピューター」使ってフラッシュチューニングし、セッティングしていきます。純正コンピューターではどこまで出来るか?こんなニュアンスも半分持ち合わせていますが、そこは全く問題ナッスィング。排気量が違えば、単純にマフラー交換してセッティングする場合とは世界が違い、とっても遣り甲斐がありますけどね。 まっ、やっていってみましょう。
 
 

リアルタイムモニターで見ている図を切り抜きました。
ザクッと作ったマッピングでは想像なので、当然正確には見れていません。・・・・ガタガタと狂いもあります・・・・
 
 

これも問題なくピシッと整いました。これは基本中の基本。
 
 

そして気になる馬力とトルクですが、59馬力・9.4キロgという結果。今付いている北米STDでなら上出来なパワーカーブでしょう。丁度3000回転付近がピークトルクが出ていますから高速走行100kmほどで二人乗りしている時にかなりの恩恵があります。
 

エンジン仕様のみ異なり、エアクリーナー・マフラーなどがほぼ同一条件の883データーをオーバーラップさせました。この883もインジェクションチューニング済みなのでかなり正確に比較出来ます。全く純正の883持ってきたら差がありすぎますからね(笑)それぞれレブリミットが違いますがあまり気にしないてください。
 
で、馬力は12馬力、トルクに関してはおよそ3キロgも差が開いています。
883のボアーアップは手っ取り早く力強さを得る為の必須チューンですね!
 
排気音もスポーツスターらしからぬ、逞しく、弾けるような力強いサウンドです。
 
とりあえずチューニングが出来ました。セッティングの方向性をお客様と事前に打ち合わせし、そこでイメージ出来たのは、流して走っている時はトコトコと、少しアクセルを開けると鼓動感を伴いながら車速に乗り、グイッとアクセルを開けると意図した通りの鋭い吹け上がりが出来るものと・・・・。言い換えれば純正の乗り味を底上げしてプラスアルファしたとイメージかな、と。という事で、乗り味とフィーリングを大切にしたセッティングを施しましたが、これとは別に、アクセルを開くと、反応が俊敏で鋭い加速が楽しめるセッティングに振る事も出来ますよ。
 
人によって求める走り味は全然違いますからねー。
そんな調整が、キャブでも、インジェクションでも、出来るんです。楽しい世界です!
 

2012年始動。レブまで回しました。


2012年初めの営業日も、賑やかにエンジンの雄叫びを響かせていました(・∀・)
 

2007年TC96のFLHTの、インジェクションチューニング。
チューニングするゼロナナFLHTはギアードライブ化し、それに対するカムシャフトは21Gカム。これがインストールされたTC96エンジンに、S&S製パワーデュアル・ヘッダーパイプと、同じくS&Sエアークリーナー、またまた同じくS&Sのマフラーで、テーパードタイプのクワイエットTypeとなり、ほどよく耳障りな音圧が落とされながらも低音が響く・・・
 

 
 
 

 
そんな仕様を、今回はマスターチューンを用いてチューニングしていきます。 このような仕様のデーターは無いので・・・(というよりは、毎回毎回無いのでこうしているのだけども)ツーリング用のデフォルトデーターを用いチューニングを施して行くことになりますが、カム交換によるものと、S&S製パワーデュアル・ヘッダーパイプによる効果はチューニング時に見える打ち込みデーターにまで差が生じ、ツーリング用のデフォルトが前後シリンダー別に、みるみる内にこのゼロナナFLHT専用マップへ成る。
 
カムを変えてエンジンが元気になること、プラス、純正ヘッダーパイプのあまりの効率の悪さから開放された・・・となれば、楽々な給排気が行える訳で、これはごく自然な事。今回はパワーチェックのデーターを手元に用意し忘れてしまった為、載せる事が出来ませんが馬力は80hp・トルクは11.8kgという結果でした。
 
今回は普通に楽しく乗れるグッドアクセレーションなセッティングを施していきたかったのですが、ちょっと気になる不具合の兆候を見つけた為、バイクの事を思うと積極的なセッティングは行わず控えめに仕上げました。また今度の機会に積極的なセッティング仕様にしていきましょう♪♪

すごいぞ!883!!


2007年式・XL883Rのインジェクションチューニングです!マスターチューンを使ってセッティングしていきました。セッティングの方向性はお任せ〜という事でしたが、このお客さんの走りの好みを意識してセッティングしていきました。
 
シャーシダイナモ上でのセッティングが一通り完成して、日が暮れてブル寒い中走ってきましたが、未だ見たことのない883のトルクモリモリで、Hot&スパイシーな走りに寒さも忘れ心が踊りながら走っていました。
 
具体的な感触を書くと、非常に軽快な一面ももちつつ、かつ回転上昇と共にホンマに883なん?と疑いたくなるほどの厚みのあるトルク感が背後から前へ押しやり、2000回転から4000回転までの、アクセル操作に対してのトルクモリモリ感が楽しく、素早い操作にもズババッと応答してくれて、でも、883特有の自分の手の内に収まってる感はそのまま。思わずニヤリとしてしまいます。体感的には普通に走っている時のトルク感やパワー感は排気量の大きいXR1200よりも、この883Rの方が幾分強く感じましたね。
 

あとは、これも要チェック項目でしたが、アクセル操作に対して扱いやすいか否か。フロントはレーステックで、ブレーキパッドは弊社の27R赤パッドで、よく動く足回りとタッチの良い扱いやすいブレーキとの、アクセルのリズム感は大切です。ここも僕が乗った時は違和感は感じなかったけど、オーナー様に乗って貰ってどうか?ですね。手直しが必要であれば直します!
 
 
しかし、セッティングした当の本人が楽しかったとか書くと、かなり違和感があります。
いままでちゃんとセッティングしてこなかったんかいーーーーー!と突っ込まれそうです。(笑)
 
 
これは、このセッティングの背景にあるもののチョイスが883エンジンのサイズに対して良かったのもあります。取り付けられているマフラーであったり、そういったものでチューニングの範囲が決められてしまいます。
 
例えば、その排気量には大きすぎるマフラー(いわゆる抜けすぎマフラー)であったり、太すぎるエキパイ径であったり・・・逆に良しと思われがちな北米マフラーを用いての独立菅状態であったり・・・・これはどれほどガソリンをブチこんでも、例えいいセッティングを施したとしても、いい走りには到底なりっこありません。
 
あとは「セッティングをする人」のテクニックで仕上がりの具合が左右されます。これは毎回全力で取り組んでいますよ!
 
 
さて。
そろそろ、最高馬力や、最高トルクがどのように変わったか、気になりますね。載せてみましょう。
 
 

ドン!


 
 

実は最高値はほとんど誤差の範囲で変わってはいません。セッティング前でも空燃比を見ると明らかに空気が多く(ガソリンの割合が少ない=薄い)ガクーンとパワーダウンしても不思議ではないのに、グラフは綺麗な弧を描いてます。
 
これはまさに、インジェクションチューニングであり、セッティングは、「単に最高馬力やトルクを求めての事ではなくて、普段走っている使い方であったり、そういったところにも大きく違いが出る」・・・・・ここなんです。それは即ち「全域で楽しく走れるようにする」という事。
 
しかしながらそこはグラフ化できなくて、人間の感性フィーリングでしか表現出来ませんが、今回はまさにそれを象徴するかのようなインジェクションチューニングとなりました。
 
 
ところで、今回はマスターチューンの「デュアル」を使っています。
 
 

デュアルも、通常のタイプ(シングル)も、見た目には変わりありません。
通常、一つ、1台となっていますが、これが、一つで2台のバイクがセッティング出来るようになっています。ご家族・ご夫婦でハーレーを所有していて、それぞれインジェクションのチューンがしたい・・・・とか、 一人で2台所有していて、2台ともインジェクションのチューンがしたい・・・などどいった場合に、このデュアルだと、一つで済みますし本体代が軽くなるので安上がりなんですね〜。2台分のインジェクション・チューンをお考えの人に、是非お勧めです!
 

07y XL883のセッティングぅー!


883をセッティングしていきます。
今回はマスターチューンでセッティング。
 
後にエンジンへの派手なチューンを考えられているそうなのでマスターチューンをお勧めしました。セッティング項目も、より細かく出来る点が好ましいんです。
 

LEDのヘッドライトがついてますね。これ明るい!
 

41.8馬力が47馬力へ
6.05kgが6.59kgのトルクへ
 
6馬力と、0.5kgのトルクと、それぞれ向上しました。
一応レブは7000rpmで行いましたが、パワーカーブを見ても6000rpmで打ち切って十分そうです。