「レボリューション(VRSC)」カテゴリーアーカイブ

VRSCDXのインジェクションチューニング(BBT)

08年式VRSCDX ナイトロッドスペシャル ご入庫です。
 
チューニングの内容について、望まれている内容ではブラックボックスチューニング(BBT)が適当だと判断、そちらをご案内致しました。御見積後、そのままお預かりという流れになりました。
 
 
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では、早速チューニングにかかる、その前に〜 という事で、事前にチェックを入れる。リアタイヤ空気圧、OK。
 
 
 
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ベルトに細い縦ラインの傷有り・・・ん?
 
ベルトに傷が見えたので気付いた次第ですが、エラー発見!
V-ROD系はベルトの張りがゆるいと、ギャンギャンとベルトガードにドライブ・ベルトが接触します。
 
 

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こりゃ、ベルトの張りが・・というより、全く張っていません。アクスルナットは思いっくそ締まってます(ーー゛)
つい最近リアタイヤ変えたようにも見えましたのでまさかウチで変えたんじゃないか確認しましたが違ってました。
 
 
と、ベルトの張り不良を見つけ
ベルトを張り直す作業が追加となり、次はスパークプラグの交換にかかります。
 
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VRSCDXのプラグ。消耗しまくっております。このままチューニング行っていればどうなっていたでしょう。チューニング前点検をしっかり行えば先のベルトもそうですが普段診ないところの点検も行え、最良の仕上がりにもなるでしょう。プラグも交換して良かったですね。
 
チューニング前点検を済ませ
 
 
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弊社ダイノルームにてインジェクションチューニングにかかります。
 
 
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青いグラフがチューニング前
赤いグラフはチューニング後
 
トルクの落ち込みが大幅に改善されたのが判りますね!
今のマフラーの性能を出すように!とご指示頂き、ノーマルマフラー時よりもトルクがアップする結果となっていました。これでOKでしょうかね??
 
年明け一発目の納車。2013年が楽しみですね。
 
 
 
ではでは
 
 
 
 
masa
マサでした。

2012年 VRSCDXのインジェクションチューニング


2012年式のVRSCDXのインジェクションチューニングです。愛媛からのご来店です。遠路はるばる有難うございます!
 
この度は一泊二日でインジェクションチューニングを行いました。設定項目も修正時間も水冷式の高回転型のモデルともあり、他のモデルより時間がかかる為日帰りコースではなく、一泊コースです。
 


それぞれの最高値にはそれほど変化は出なかったですね。
これよりも、V-RODオーナーはアクセルのダルさに不満があるので、最高値よりも重視する所はアクセルのツキ、フィーリングです。
 
 

 

完成です。
ダイノ(シャシダイナモ)から下ろし、僕が乗って確認。その後、オーナー様に試運転をお願いして確認して頂きましたが、ウーン・・・どうもイマイチな様子なのが感想からも表情からも伝わってきました。経験とさじ加減でスパイスを調整。そこでチャッチャッと手直しし、もう一度乗ってきてもらうと、コレダー!という感じでバッチリ!に決まった様子でした。よかった^^
 
いくらシャシダイナモ(ダイノ)の上でいい仕事をしたとしても、乗り手であるお客様にシックリとくるチューニングでは、ない事もあります。(と、何度も書いてきていますから、ちょっとしつこいですね。すいません)
 
ダイノありきのチューニングではあり、そればかりでは、良いチューニングに仕上がるとは言えないのですね。設備だけでは判断出来ないところ。難しいですね〜。
 
 
 
でハでハ
 
 

マサでした。

ABS付きハーレーのブレーキフルード交換・エア抜き


エビスさんとテレビCMで流れていたのが懐かしいです。
 
いまや車では標準装備なABS(アンチロック・ブレーキ・システム)ですが、2008年以降のFLHT系・FLTR系と、2011年以降 ソフテイル系とVRSCモデルに採用されています。
 
これら、ハーレーのABSという制動力制御装置形式の場合のブレーキフルード交換にはABS装置を動かして中のブレーキフルード交換を行います。これにて完璧なブレーキフルード交換が行えます。ABS付きハーレーの場合、弊社でメンテナンスまたは車検整備を行う場合はこの内容が含まれます。
 
動画にしましたのでご覧下さい。

V-RODマッスル インジェクションチューニング

またまたV-RODのインジェクションチューニングです。
でも同じV-RODでも違うところ。今回は1250ccエンジン。これは楽しみです。
 

エアエレメントもK&Nフィルターにチェンジ。
 

こちらも先日のV-ROD同様、非線形スロットルのインダクションです。
 

ちょいちょいお問い合わせ頂きますO2センサーボスは、こうやって使います。スチールのパイプにステンレスO2センサーボスの取付例です。(https://www.45degree.net/blog/?p=6807
 

 

 

そしてセッティングを施していきます。
 
このマッスルのオーナー様からは、乗って楽しいアグレッシブなマシーンに仕上げて欲しいとの事です。低速のトルク不足もどうにかして欲しいとのご要望もありました。以前タイヤ交換時に試運転しに行った時にも、低回転域がスカスカでいまいちピンと来なかった印象がありましたので、おっしゃっておられた事はすぐに飲み込めました。
 
 
それぞれ同一条件で、セッティング前に起こっていた一連の症状。
1:2000rpm付近でアクセル一定で流して走っていると、前後にガコガコとシャクる感覚が強く伝わる為、安定感に欠け非常に乗りにくい。
2:アイドリング回転数が不安定で、不整脈。音もショボショボと情けない。
3:加速時は一度ガクッと落ちて、それからなんとなく加速する印象。音も軽々しく力強さは感じない。
4:アイドリングでエンジンがプスッと勝手に止まってしまう。

 
こんな症状が起こっていても、パワーチェックするとそれなりのデーターなのでインジェクション車の場合、「パワーチェック」だけでは全体の10%未満の事しか把握出来ない。真実はもっとグッサリ奥まで入れないと解らないのです。それが、「パワーチェック、プラス、診断」です。これをするとで、やっと全体の様子(有り様)が見えてきます。
 
 

こちらはセッティング後のパワーチェック。108馬力の、トルク10.32kg-mでした。かなりいい感じに出来てきて、期待以上の仕上がりになりました。
 
 
ちょっとパワーカーブ見ながら語ってみましょうか・・・。
 
 
カラッと乾いてアクレッジブな感触でありつつ、流して走っている時にクッと少しアクセルを開けてあげるだけでシートにお尻をグッ・・・・と押し付けられ、そこから更にスパッとアクセルを開けると、音と吹け上がりが尋常じゃない異次元の世界へ誘う。力強い排気音と共に頭をグィーッッッッと後ろにもっていかれる加速感と、まるでワープするような景色が、セッティング中にも得られるパワーカーブの、なめらかで気持ちよく右肩上がりな様子から走りが想像出来ますね!
 
 
 
・・・・と想像と現実の確認の為に走り出します。全体的に想像通りですが・・・・ 
いやあ〜。シャシダイナモ上ではガンガンとレブに叩き込みましたが、実際に走っては、レブにはカスリもしない(汗) 
 
いままでのハーレーのような、ドドドドドーーーなんて生易しい加速じゃなくて、ギャャヤアアアアアアーーーーーアン!!!!て、本気ワープですからね(大汗)クローズド以外では、危ない(・_・;)
 
実走でそこのチェックはわざわざしなくても、シャーシダイナモ上でバッチリにしてありますので大丈夫♪♪ 心配無用♪♪
 
 
さて、話は戻って。吹け上がりも十分。あとは、5速ギア時 2000rpm走行からの加速も力強さを感じ、いままでの様に加速状態に移るためにギアを落とすシーンはかなり減ったと思います。そして非線形スロットルを意識し、アクセルワークに対して的確に応答するようセッティングしましたので、どこからでもグイグイ加速出来るようになっています。トルクフルになって、いうならツインカムエンジンのトルクで流す感触の良いところと、Revolutionエンジンの本来のポテンシャルである強烈な加速が合わさったような仕上がりになりました。Revolutionエンジンの本来のポテンシャルを引き出し、味付けも加えてトルク増し、吹け上がり倍増、加速音に厚み増し!安定感グッ!といった内容に仕上がりましたので、あとは、使うか使わないかはアナタ次第です。
 
これで向かうところ敵なし? 正直、ボクのLS-6エンジンのZ06での、直線の勝負は願い下げたい。たぶん現行のGT-Rでも危ういんじゃないかなあ・・・。GM史上、最強の生産型エンジンと言われるスーパーチャージャー付きLS-9エンジン搭載のCorvette ZR-1となら150km位までなら、同等か、このV-RODが前を行くか・・・抜きつ抜かれつの攻防戦が予想される。国産スーパースポーツでも、ドラッグ的な勝負だと負けちゃうだろうなあ〜。チューンしたV-RODの戦闘能力は異様に高い。
 
 

 

V-RODのインジェクションチューニング


2007年式のVRSCDX ナイトロッドスペシャルのインジェクションチューニングでお預かりしました。今回はパワービジョンを使ってのセッティングとなり、純正ECMをフラッシュチューニングする類でV-RODをセッティングするのは今回が初となる。
 
V-RODというのは、ポルシェが技術提供したなどという話も聞くが、実のところどこまでの技術提供なのかは把握してない。V-RODの乗り味がポルシェっぽいかと言われれば、そんな雰囲気は微塵も感じない。アメリカンスタイルをしたシャーシの股ぐらにレーシーなV型2気筒DOHCエンジンを搭載した「V-ROD」としか言いようがない。各機構などをみているとこれまでのハーレーとは異なるモノづくりを感じさせる。その者の精神は、作り出すものに宿るという言葉があるが、その観点で見ていくとアメリカンな造りとは違う精神を感じた。
 

各気筒別にされたスロットル上部には長さの異なるファンネルが設けられている。
 

この排気量には十分すぎるほどの大口径スロットルブレードを非線形スロットルでコントロールしている。非線形にするとアクセル開度に対するスロットル開度を二次曲線的にさせる事で、アクセル操作に対してのエンジントルクがリニアになる。考えるに大口径スロットルブレードを使う事に対しての配慮なのだろうと見受けた。しかし、アクセル開け始めでは線形スロットルの方がトルクが発生する事から、V-RODのエンジン特性を見ても高回転で高い馬力を発生させるこのエンジンではアクセル開け始めでは滑らかすぎてしまい排気量相当の強力な前進力を感じようとすると、相当頑張ってグィッとアクセルを開くことになる。これまでのハーレー的概念である大きいエンジンで太いトルクで流して走るような感覚を期待されると、落胆されてしまうかもしれないな、とも思った。
 

この度はエアエレメントをK&Nにてセッティングに挑みます。
 
 

パワービジョン内に用意されているデーターは年式と車種によっては存在しない事もあるので、こうなると色んなデーターが入っていると期待を膨らませてパワービジョンを購入した人は、奈落の底へ突き落とされる結果になるので、DynoJet既存のデーターを入れ替えて、自分で遊んでみたい人は要注意。
 
このVRSCDX用のデーターも存在しなかった事から、純正データーを抽出し車体からのECMデーターを計測器を使いロギングし検討しながら専用のプログラムを作りセッティングを行いました。
 
 

そして、馬力は99ps→106psへ。トルクは9.34kg-M → 9.75kg-Mへと、それぞれアップ。セッティング前は大きく燃調が狂っている所もありましたが、そこも問題なく解消されました。パワーチェックのグラフで見ても、そこまで大きく目立って変化は無かったが、3500rpmまでのトルクは最大で2kg-Mもアップした所もあり、乗った時にもその変化は十分に感じられまして、セッティングを合わせた結果が確りと出た。セルでエンジンを目覚めさせた時の様子も、以前より数段力強くなりました。