「エンジンマネージメント」カテゴリーアーカイブ

TC96を楽しもう


TC96エンジンに変更されたのが2007年。
2010年10月の今。2011年モデルの登場。2007年モデルからTC96エンジンも5年。純正ストローカーだ!とか大げさに言っていたのも5年前。はやいものですね。

そんなTC96な愛馬を新車で買い、しかし想像と違うビッグツインのデフォルト状態に驚いて(色んな意味で) 改造をされた人も多いハズです。その改造もときには「改悪」になってしまう事もあります。
 
 

上のグラフはTC96エンジンのツーリングモデルです。大変参考になるデーターなので使わせて頂きました。グラフが波打っていますので「約」、としますが、馬力は約53hp ・ トルクは9.7kgの出力。バイクの変更点は、変更点はマフラーはエンドキャップが黒い装飾が施されたマフラーで音が大きすぎる為に音圧を殺すための詰め物を施され、O2センサーには空燃比の読み取り値を変える為のものが取り付けられていました。狙いはなんとかエンリッチナーというものに近いです。そのバイクのパワーチェックを行ってみたときのデーターが上の緑色のグラフとなります。
 
どノーマルTC96とのデーターでも「58馬力以上・トルク10kg以上」は出ています。ノーマル状態と比較すると、ちょい改造TC96は少なく見積もってもも5馬力&0.3kgのマイナスとなっていました。TC96のデーターは持っていますし載せることもできますが自粛します。だからと言って純正で乗ってください、と伝えるつもりは全くございません。「1+1=2」にはならないという事を伝えたいだけです。
 
 

こちらのグラフは、先と同一のバイクのマフラーのみ、元々静音重視に仕立てたマフラーに交換して、再度パワーチェックを行った比較データーです。音が大きいマフラーでバッフルを詰めて静かにしたものよりも、初めから静音設計のマフラーをチョイスしたほうが優れている、という事が判ります。
 
 
せっかく1500cc以上もあるエンジンを生かせてない・・・それは、もちろん、ハーレーらしさ、という点で、あえてのデチューンで、テイストを求めての事は私も止めません。しかし、改良(パワーアップ)を目的として施された事なら、思うようにはなっていない、ということですね。それは、色んな意味でもったいない、ですね。
 
 

 
 
 
 

で。こちらはTC96エンジンのまま、弊社にてファインチューニングを行ったものとの比較です。双方同一の車両にての計測です。緑は改良前、赤は改良後です。改良後は馬力は70hp・トルクは11.2kgとなりました。一般的に、これが同じ排気量の、同一エンジンから得られたデーターか!???とも思われますが嘘偽り無いデーターで御座います。実際に走ってみると、溢れんばかりのパワー感というよりは、とてもスムースで、どこからでも扱い易いトルクが得られるパワー感・・・という感触であると思われます。エンジンの、カムシャフトをギアードライブ化する・・・・のもロングライフ化や高性能化には大切ですが、そもそもの「基本」を押さえたファインチューニングもオススメですよ。
 
それでは。

完成!add “FLHXSE” 110ci EFI Tuning


Power Commander 5はシート下に忍ばせます。これが燃料調整を施すコンピューターです。
 

マフラー側に必要な加工を施し・・・着々とすすめるのだ。
 

燃料調整はいつもどおりやった感ですがちょっと面白い機能を追加してみました。
 
このボタンを切り替える事で通常は「powerモード」ですが、パチッと切り替えると「ecoモード」に出来ます。(ecoモードにすることで純正状態に切り替わるスイッチではないですよ。) ecoモードにするとパンチのある走りでは無くなりますが、燃費面であったりパワフルすぎる感触に疲れたときにも使えるかもしれません。インジェクションだから追加出来る、インジェクションならではの機能ですね〜。
  
嗚呼、切り替えると、「鼓動感MAXモード」とかも、出来たり・・・・出来なかったり・・・そんな拡張性がありそうな予感、しませんか??(微笑)
 
ご希望のお客様はecoモードも・・と一言添えてください。

“FLHXSE” 110ci EFI Tuning


CVOモデルのFLHXのインジェクションチューニングをします。110キュービックインチエンジンの素の状態で試乗してみましたが以前より電スロの感触は自然だなと感じた。もしかすると、ズレを感じる間もなくエンジンがグングン回転上昇・前進させてるせいかもしれませんが。さすがにエンジンが大きいので前進力は有り余る印象ですが、まずは基本の「データー取り」から始めているところです。しかしブレーキが効ッき過ぎです・・・。惚れるより慣れ・・・なのかな???前にドカンと進むより、止まるほうが少し怖い。
 

パワーコマンダー5にてインジェクションのセッティングを進める。ただいま、セッティングを施すための、その他部品を加工中です。

45第3ファクトリーより ”こだわりのBore UP” アッセン3


エンジン組み立て後、新油を入れて回し、ヒートサイクルの慣らし後、すぐにオイル交換。見ての通りギラギラしているのが、「出来立てエンジン」の証拠です。汚いオイルを綺麗に撮ってしまい申し訳ありません。新しいオイルを入れて、エンジンを冷やし、再びヒートサイクルの慣らしを繰り返す。
 
 

プラグコードは、ACCELのレースワイヤー。長さを決めて作りました。
 

順調に走行を重ね、250km以上走りました。
 
 
 

エンジンランニング中〜ッ
これから最終調整。狙い通り流速が上がっている。
 
キャブレターのセッティングを決めていく作業中。とんとん拍子で決める。「ボアアップしたから、どのくらいジェットが大きくなっているか?」って?んな事はないですよ(笑) ま、それはさておき。このエンジンは、XL883純正エンジンでキャブレターのセッティングをきちっと決めた状態と比べ、馬力が60%アップ・トルクは70%アップしている883→1200ccボアアップ。アクセルのツキにも元気があり、前進力は「ぶ厚く」なりました。
 
IST(イグニッション)はブレイク・イン・レブリミットを設定しました。これにより、慣らしをオペレーションします。
 
○ いちおう解説
ブレイク イン レブリミット設定とは、慣らしを手助けするモード。ある時間以上走行しなければ****回転数以上は使用できなくなります。エンジンが稼動している時間、イグニッションキーを入れている時間ではなく、エンジンランタイムアワーのみ記録されます。時間の経過で、使用できる最高回転数を自動で変えていき、一定時間以上走行すれば、このモードは自動で解除されます。解除されれば、あらかじめ決めたレブリミット設定になる。
 
(詳しくはコチラをどうぞ:http://www.45degree.net/Tuning/ignition/ist_custom.html
 
 
それでは、ご納車ですね。