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2002y XLH883R >>> XLH1000Rへ。

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2002年 XLH883R 初代パパサンR

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 御客様の車輛です。車検と合わせて1000ccへのボアアップをご依頼頂きました。

 

分解前に確認

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 改造申請も絡むので車検整備と同様の点検整備は必要。

 確認するとタイアはスリップサインが出てしまっており、前後とも要交換だった。

 

エンジン分解にかかる

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 分解中にキャブレターに受注内容との部分で問題箇所を見つけた。

 キャブレターだ。キャブレターの加工内容をFull-Tune CVのツーリングで承っておりましたが、すでにダイノジェットキットが組み込まれており、この場合はキャブレター内部部品の交換が生じてしまいます。御客様へ再見積となり、その内容で決定となった。

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 インテークマニホールドのシールが、このような事に・・。

 どうした 何が起こった。 きっと、きっと。不調だったハズ。

 でも走ってしまうのだから徹底的に壊れない限り、ハーレーは走れてしまう。

 

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 問題箇所でもないが、どうやらこのエンジンは一度開けた事があるようだ。

 道具が無い場合に用いられるだいたいでも合わせる為の「手法」が書き残されていた。当社ではジャイロ効果を利用した角度締め&トルク値管理が可能な専用道具を用いる為、このような書き記しは行っていません。ここの締め付けは、非常に奥深いところであります。

 

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 腰上の分解完了。 883のピストンが出てきました。

 

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 この度はカム周りまで分解。

 

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 カムシャフトを、金属トリートメントをするのが目的。先のハガーでも同様の事を行ったが、エンジンからのメカノイズが明らかに小さく、心地良いエンジンフィーリングになります。(ボアアップのプランでは設定にない、別注扱いの内容です)

 

つづく・・・2014/09/26

 

車体周りの点検整備

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 エンジン分解しシリンダーのボアリング中は、エンジン以外を進める。まずはリアタイアの交換だ。

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 バランスウエイトは15グラムでフィニッシュ。所さんにも怒られない強力両面テープタイプの剥がれにくいバランスウエイトをアルミホイールの地をスコッチで荒らし脱脂してペタリだ。

 

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 リアタイヤ交換と平行してブレーキパッド交換も行う。

 http://www.45degree.net/Brakepad/27R.html / http://fortyfive-degree.ocnk.net/product-group/21

 元々のブレーキパッドの、摩擦材は、変摩耗が起因し、ブレーキタッチがあまり宜しく無い。

 

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 ブレーキキャリパー・ピストンを綺麗にする。ここの掃除でパーツクリーナーを使わないのは僕のセオリー。そこで使うのが特殊なケミカル。なんと、ブレーキダストが嘘のようにスルスルと溶けてしまう。ああ、中性のものなのでご安心を。このケミカルに興味のある人は今後乞うご期待。

 

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綺麗になったキャリパーへ、新しいブレーキパッドを組み込む。

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 次にフロントのブレーキパッド交換。もちろんキャリパー内、キャリパーピストンを綺麗にする。リアキャリパーで用いたケミカルと同じ物を使うも、汚れが落ちて行くサマを見て頂きたい。実にカンタンにスルスルと落ちてしまう。らくちんじゃ。ふふ。これ、使ってみたい人は、今後乞うご期待。

 

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 チラリと見える赤いパッド♪

 

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フロントタイアがまだ準備出来ていないので、ここで一旦作業ストップ。

 

後日 タイヤ到着

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フロントタイアがアライヴしたので交換といきまする。

 

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 フロントタイア バランスウエイトは7グラムでフィニッシュ。バランスマシンに表示されたウエイト指示の値とは異なるが、無視している訳ではない。測定器の力も借りつつ、あとはモノとの対話となる、という、メカニックの勘所。

 新しいタイアはもちろん、モチモチのフカフカだ。良いコーナーリング、ブレーキング 期待出来ますのお。

 

コーティングから返ってきた

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 カムシャフトと、ロッカーアームがコーティングを纏い戻ってきた。Sさん、いつもありがとうございます。

 

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 コーティングの前と、後での色の変化がお解り頂けるであろうか。

 

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こちら、ロッカーアームも良い感じです。

 

つづく・・・(2014/09/27)

 

カムシャフト組み立て

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カムシャフト組み付け完了。

 

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 カムカバーに取り付けられているオイルホース。弾力を失ったラバーホースを再度クランプしても、漏れやオイル滲みに繋がる恐れが高い。シブイチの二層オイルホースでやり直す事に。

 

シリンダーヘッドのオーバーホール・シートカットへ

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 こちらもボアアップのプランでは設定にない、別注扱いの内容。

 まずIN / EX それぞれバルブを取り外して様子を確認。再使用可能だった。

 

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 シリンダーヘッドをメディブライト処理。カーボンを完全除去。その後シリンダーヘッドのシートカット&バルブリフェースでチューンアップを施す。バルブとシリンダーヘッドの密着性が高くなりました。

 

この度の本丸! 1000ccピストン組み付け

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 ボアリングされたシリンダーtoピストンクリアランスを確かめ、指定通りの数値になっている事を確かめ、ピストンにリングを組み付け、コネクティングロッドへピストンを組み付け、そこへ静かにシリンダーを挿入する。

 この1000ccのピストンを、静かにシリンダーへ挿入する時、手のひらには感じた事のない堪らない感触が伝わってきます。ハーレーばかり、こなしている人なら、ドキッとするかもしれませんねぇ(笑)

 

ロッカーカバー組み付け

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 ロッカーカバーにも異常摩耗は見当たらない。洗浄して再使用。

 

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 金属トリートメントを施したロッカーアームシャフトをロッカーアームへ静かに挿入。ボルトには固定剤を適量塗布。白いガスケットはロッカーカバーのガスケット。

 

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これでエンジン周りの組み付けは完成です。

 

キャブチューニング

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 キャブレターはコンスタント ヴェロシティ・キャブレター。  ベンチュリの開口面積はスロットル操作に直接的に影響を受けないため、エンジン出力のスロットルに対するレスポンスはほかの方式よりも緩やかであるこのキャブレターを、美味く、ハーレーに適したチューニングを施したキャブレターが、そう。Full-Tune CV。

 ボアアップのプランでは純正派としているが、別注扱いのバージョンアップ、Touring仕様。Touring加工を施しXL1000のパフォーマンスを最大限活かす一翼を担うものとなる。

 もともと、ダイノジェットキットが組み込まれており、Touring仕様とする場合はバキュームピストン(スライドピストン)の交換が必要となります。

 

つづく・・・(2014/10/07)

 

続キャブチューニング

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 キャブの部品を調整、慎重に組み立て。御客様からは特に指定はなかったところだけども、ファンキーオレンジのキャブレター・トップカバーに交換しておく。喜んでもらえるといいな。

 

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 燃料ホースも経年劣化が見られたので二層構造のガソリン対応ホースを用い交換しました。

 

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 元々取り付けられていたエアクリーナーは、ブローバイガスが大気解放とされておりました。ここは24ヶ月点検項目と改造申請時の検査でひっかかりますので、お客様にお知らせし、交換となりました。SEのハイフロータイプエアクリ。エアクリーナーカバーは、引き続き純正を使います。

 

点検整備

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 改造申請持ち込み前に、全体の整備を。ブレーキフルードも交換。DOT5指定のシリコン・ブレーキフルードは紫色ですが、抜いて出てきたブレーキフルードは茶色でした。

 

改造申請

 <写真後日掲載・・・>

 

完成っ!

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 2002年XLH883Rが、1000Rへと生まれ変わりました!エアクリーナーには、お決まりの1000のトリムが収まっています。

 これから馴らし運転ですが、慣らしは御客様によって進めて頂く内容となっています。(別途料金は発生しますが弊社にて馴らし運転&オイル交換を行う事も可能。 慣らし運転プランでご用意しております、詳しくは営業担当者にご確認下さい)

 ご納車してから、実は丁度一週間ほど経っていますが、既に3回目のエンジンオイル交換でご来店頂きました。ボアアップ後はとても順調に距離を重ねていらっしゃいます。

 これにて完成で、このページを締めくくらせて頂きます。(2014/10/17)

 

 

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弊社はHiro小磯氏率いるチューナーズ・ネイション加盟店です。
チューナーズ・ネイションはハーレーのフューエルインジェクション
車両 のチューニングを得意とするショップの連盟です。

USA研修の模様をアップしていますのでご覧下さい。

http://www.45degree.net/Tuning/fuelinjection/report/03.html