いさぎよく。 納得の1000cc化。

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 弊社新製品である MAHLE 鍛造1000ccボアアップピストンを組み込み続々と1000cc化されていくスポーツスター883。その、スープアップされた883ボアアップの1000ccスポーツスターに、納車前の仕上げ確認で乗ってくるや、ため息の姿。

 

 「1000cc、楽しいわ・・・。」  

 

 彼が普段駆けるハーレーはスポーツスター1200S。

 「1000cc、楽しいわ・・・。」と1200乗りが言う。

 「排気量の小さなものに乗って楽しいかぁ?」と思うだろう。

 サイズ・ダズ・マター。デカいはエラい。

 

 でも、彼が体感して、身を以て伝わってきた感触は、それとは違う。 1200から200ccダウンの1000ccが、よほど、気持ちよかったのだろう。 1000ccにすることとなった。1200からの1000なので、ボアダウン。

 彼は選んだのだ。至高のボアダウンを。

 

mahle-topimg2-1のコピー

https://www.45degree.net/Tuning/engine/02.html

 

 

まずは下準備。ヘッド・シリンダーを手に入れる

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 ボアダウンするとなると、883からボアアップ。とは明らかに異なってくるところ。追加で部品が必要だ。

 883からのボアアップであれば、元々ある883の各部品の加工のみで良い。ところが、1200からのボアダウンとなると、そうはいかず、シリンダーとシリンダーヘッドの部品が必要となる。

 シリンダーについては、スリーブを打ち込めば良いのでは?という話もあるが、仮に出来るとしても信頼性に欠ける方法である為お勧めはしない。そもそも、この、シリンダースリーブは抜きかえ出来る代物ではない。

 その為、ボアダウンを行う場合に限っては、追加でエンジン部品が必要となってくる。ただ、それも883の部品で良いのだから、然程難しい話でもないが、今になっては程度のよい中古品を手に入れる事が難しい。

 手直しついでに、シリンダーとシリンダーヘッドの化粧直しを行った。オールドハーレーなエッセンスを加える。

 

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準備は整った 組み替え開始

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 1000ccピストンが入るよう、加工されたシリンダ。

 組み立てが可能なようにされたシリンダーヘッド。

 準備出来た所で組み替え作業開始。

 

シリンダーヘッドの比較

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 取り外した1200Sヘッド(黒色)と、883ヘッド(チタン色)を並べる。1200用のヘッドと、883用のヘッドは明らかに異なる。

 1000ccピストンは、883シリンダーヘッドに対しての専用設計。1200のシリンダーヘッドをそのまま1000cc化の際に使うと、チャンバーサイズやバルブ位置・バルブ径など、意図した設計値からは外れてしまうという「そもそも論」が発生する。必ず883を用意されたし。

 

エンジン組み立て

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 シリンダーと、シリンダーヘッドの問題さえ片付けば、あとは イージー・トゥ・インストール。

 

キャブレターチューニング

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 キャブレターは、コンスタント ヴェロシティ・キャブレター。

 ベンチュリの開口面積はスロットル操作に直接的に影響を受けず、エンジン出力のスロットルに対するレスポンスはほかの方式よりも緩やかであるこのキャブレターを、ハーレーに適したチューニングを施したキャブレターが、Full-Tune CV。Touring加工を施しXL1000のパフォーマンスを最大限活かす一翼を担うものとなる。

 

 では、1000cc化の利点とは?

 スポーツスター1200から、1000cc化する事での変化または利点としよう。

 □ ボアダウン 1000cc化をすると

 1: パワーやトルクを、スロットルの操作でコントロールし易くなる。
2: 低速のギクシャク感が少なく、クラッチちょん当てコンペンセーター要らず。渋滞や街乗りで大変扱い易い。
3: コーナーリング中のハーフスロットル域がナーバスでない。 トルク感のうっとおしさを排除。
4: 求める前進力に対してのスロットル開度が大きくなる事で、スロットルを開けて走る楽しみが増す。
5: エンジンから生み出される振動もまろやかで、燃費も良い。

 □ 総括

 排気量が883・1200 問わず スポーツスター好きな人にはたまらないフィーリングが1000cc。

 程よい排気音で、スポーツスターに乗りたいユーザーには、1200ccよりも、1000cc化したほうが出力やトルクの立ち上がり方も心地良く、走り心地やフィーリング的にも1200ccの様なギクシャク感は無いに等しい利点がある。

 ・・・それもこれも、実際に乗ってまで、確かめてみない方がいいだろう。したくなるから。1000cc化を。

 

 

エンジンの外観

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 エンジンの分解ついでに、シリンダーと、シリンダーヘッドのペイントを施した。

 シリンダーは半艶消しブラック。シリンダーヘッドはチタニウムシルバー(艶無し)。それぞれ耐熱/焼付。

 クランクケースもチタン色なら、さらに引き立つだろう。

 

 

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