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■ 実証データー 883 × 1000 883エンジンで出した精一杯のデータと、1000ccピストンを普通に組み立てた状態でのダイノグラフを以下に示す。 ここで大事なのが、なにと比較した、ダイノグラフなのか・・・。 以下、データは マフラーとエアクリーナーがそれぞれ共通。モデルは2009年のXL883を用いてインジェクションチューニング済み。 排気量が、883か、1000か、という具合で「エンジン仕様のみ異なるデータ」とオーバーラップさせたものです。これは、かなり参考になるかと思います。 (赤)弊社チューニングデータ 1000ccピストン 最大馬力 61.81PS 最大トルク 8.48kg-M (フルパワー) (青)弊社チューニングデータ XL883 純正エンジン 最大馬力 50.22PS 最大トルク 6.61kg-M(フルパワー)
(赤)弊社チューニングデータ 1000ccピストン 最大馬力 61.81PS 最大トルク 61.30ft-lbs (青)弊社チューニングデータ XL883 純正エンジン 最大馬力 50.22PS 最大トルク 47.85ft-lbs
トルク値(ft-lbs)をご覧下さい。ここで目安となるのが、一般的にハーレーでは1キュービックインチあたりが1馬力になれば、そのエンジンや周りのセットアップはかなり良いものだ、という目安があります。 合わせてこちらをご覧下さい( http://www.45degree.net/Tuning/01.html ) 1000cc仕様はキュービックインチに置き換えたときのEngine Displacement値が61キュービックインチとなります。すると、どうでしょう。1000ccの場合、馬力・トルクともにこのような結果でしたね。 <1000ccピストン 最大馬力 61.81PS 最大トルク 61.30ft-lbs> それぞれ61と、ピッタリ。とてもバランスの良い仕様です。 そして、883・1000のパワーカーブが面白いくらいに非常によく似ていることから「883のエンジン特性をそのまま底上げした内容が1000cc」というのが見て取れるダイノグラフと言えます。
つぎに、883のヘッドを用いた1200ボアアップ仕様との比較です。
■ 実証データー 883改1200 × 1000 (赤)弊社チューニングデータ 1000ccピストン 最大馬力 61.81PS 最大トルク 8.48kg-M (青)弊社チューニングデータ 883用 1200cc 最大馬力 59.58PS 最大トルク 9.41kg-M
(赤)弊社チューニングデータ 1000ccピストン 最大馬力 61.81PS 最大トルク 61.30ft-lbs (青)弊社チューニングデータ 883用 1200cc 最大馬力59.58PS 最大トルク 68.04ft-lbs
ここで見えてくるのが、883仕様を1200cc化した場合、先に触れたシリンダーヘッドの事もあり、トルク値に対して、馬力が思ったほど出ていない事で、極端なトルク寄りの特性になってしまいます。低速では、驚くほどの前進力を持ちつつも、エンジンを回していくと、思ったほどに伸びない・・・883の頃のようなFunな走りではなくなってしまい、加速感が薄らいでしまうのでエンジンを回して走りたいユーザーには物足りなさを感じてしまうでしょう。 883エンジンは、元々、馬力とトルクのバランスが整っているエンジンだけに、これはちょっと惜しい。このことは以前からわかっていましたので、事細かにご説明し、これまでに至ります。 1000cc仕様は、標準の883よりも、馬力とトルクのバランスが更に整っている という事で、程よいトルクアップに、Funな走りを、より一層楽しめる内容です。 加えて、ボアアップした1200cc仕様よりも、1000ccの方が馬力が優っている事にお気づきでしょうか? |
弊社はHiro小磯氏率いるチューナーズ・ネイション加盟店です。 USA研修の模様をアップしていますのでご覧下さい。 http://www.45degree.net/Tuning/fuelinjection/report/03.html
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