ミルウォーキーのCVOで、ボアアップの案件を頂きました。117ciを、124にボアアップ。
分解にかかる。
前後シリンダーに、ノッキングを監視する、アコースティックタイプのノックセンサーが備わる。敏感すぎるのか、純正状態でもノックリタードさせているのは、あまり知られていない。
ちなみにツインカムのインジェクション車両でも、ノッキング回避するシステムは ” イオンセンサ ” (…..ノッキングだけに”異音”じゃないよ……)と呼ばれていてイオン電流測定によるエンジン筒内のノッキング検出として、存在しています。
イオンセンサはハーレーじゃ普通だと認識していたが、この数年で車の業界では、新機能で「イオンセンサ搭載」とかあって、ハーレーって割と先進的な機能を搭載してたのかと感じたこともあり。
車の場合は、そもそも、ノッキングに困っていなかったか、攻めた設定をしていなかったかで、これからは「必然性」があって搭載したのでしょうね。
アコースティックタイプは一定負荷以上での常時監視で、イオンセンサはスパークプラグをマイクにイオン電流が発生した時にノックリタードが作動というように、仕組みが違うもの。
掘り下げて見ていくと、面白い世界ですよ。
インダクションモジュールがこちら。前後シリンダーのインテークマニホールド中心点に対して、スロットルボディの中心が右にある。
インタクションモジュールを、横から見ると。インテークマニホールドが直線的ではなく、右斜めに登ている。 まるで、USキャブのマニホールドを思わせるそれだなあと。
こんな複雑な形状故。成形に適した物として選ばれたであろう…。 それまでのアルミ・キャスト・インテークマニホールドから、ミルウォーキーからは「樹脂インテークマニホールド」に変わっている。
材質はPA6-GF30という…ふむ。
一応、グラスファイバー系の、繊維入りの樹脂。結構な熱量のミルウォーキーエンジンの熱に対しては当然検証されて、合格となったのだろう。だけど振動には弱いんじゃないかな…ノーマルから変えなければ心配はないが、想定される事として。 構造とか仕組みを知らない人が、このあたり弄って部品点数の足らないエアクリーナーに変えたら..ってパターンがあると、インテークマニホールドが破損しそう。
先端が重たいから、インテークマニホールドが割れて破損しても不思議じゃない。大変な事になるなあ! ちなみにインテークマニホールドは当記事の投稿日現在 ¥ 22,545(税込)ほど。 (…価格は変動します)
上のインダクションの写真、大きく開いて見てる人は、もうお気付きですね。赤丸のところ見てください。
そう、MIKUNI …. あのミクニですね。HSR…じゃないですが、ここにも日本メーカーの製品が組み込まれてました。
知恵の輪状態のオイルラインを取り外し。
取り外し完了。
続く
Posted by M.Yasuura