こんな哀れもない姿でご成約頂いてしまい申し訳ありません。
そう思う一方、ショベル全盛期を見てきた私は、こんな姿でも「これを買うわ」とご成約という光景は見てきました。あれから20年は経ったが、変わらずショベルらしい決め方だな…と懐かしく思いました。
このローライダーは、ツインカムからのお乗り換えです。
いつかは、ショベル…オーナーの想い、叶えましょう。
これからこのローライダーを納車に向けて納車整備を進めて参ります。
いつも通りの、泥臭い記事構成で、淡々と綴って参りますので。
やはりというか、一番気になるエンジンから。
ご成約時には、エンジンのオーバーホールも組み込んだ。
もちろん、安心して乗りたいという、オーナーさんからの強いご要望というのもある。
が、エンジンの方は、少し先延ばしにする。
というのも、現在制作中のピストンの完成を待ってからの、オーバーホールとしたいから。
これは、ご成約頂いたオーナーさんも、是非ということである事を付け加えておく。
見る人が見たら、直ぐにわかるかと思うが、ハーレーの純正ピストンの、マーレ製。
ショベル時代にマーレ製だったのは、ごく限られた一時期しかないので、希少中の希少ピストン。
この時代ですら、マーレ製のピストンにセットされた、ピストンリングも、あとはピストン裏側の作りも、他のショベル純正ピストンとは全然違う。それは、現代に通ずる作りこみがこの時代から伺える。
これを、元に、2018年に、当社オリジナルの新生マーレピストン / (80ci専用) が誕生する。
プリーズ・リターンと書いてるのは、マーレにサンプルで送った証。この、希少なピストン、返して貰わないと…って事ですね。
これについては、また改めてアナウンスを行いますね。
という事で。「エンジンのオーバーホールは先送り」としましたが、白煙が出ている事に対しては、やはり対処するべきと考えまして。
エンジンを開ける事なく、白煙を減らす手段をとって、ピストンが出来上がり、エンジンのオーバーホールまでの間を、とりあえずやり過ごす様に対処を施す。
Oリングタイプに戻し、バンドもガスケットも、当然新調する。
キャブレターはエボ・純正CVキャブへコンバージョン。
これはフォークのダストブーツ。亀裂が見える。これももちろん交換。
そこから少し上方へ目をやると、フォークチューブへサビが。フォークチューブは、再生にて対処。変な社外品を使うくらいなら、ここはオリジナルが使いたいから、そのようご提案した。
バッテリーケーブルも交換。Flexケーブルを用いますが、やはり車両が旧車ともあり、雰囲気を重んじ、とても柔らかいブラックバージョンを用意している。ショベル用で先行して作ってみます。
という、触りで、この辺りで。
Posted by M.Yasuura