お客様からご紹介頂きました案件。
ご紹介でないとお断りしていた内容かと…。勝手をよく知らない車両を無闇に受け入れては、いないからです。
この頃並行して、ショベルのフルオーバーホールにも着手。いつもの最短納期&最良内容で承るのは、より難しかった頃。お客様には、お時間に十分な猶予を頂いておりました。
改造された、カスタムトライク仕様ですが、お預かりした当初は「調子が悪いから…」だったと記憶しています。
改造トライクの製作事例もあり、当社にご依頼頂いたという経緯もありました。
まず、エンジンが不調との事で。ぐいっと覗き込んでみると、YamahaのV-Twinな車両にありがちな亀裂を見つけ。
インテークマニホールドに亀裂あり。過去に、ビラーゴでも同様のケースを見た事がある。
新品との比較….もちろん純正品です。
こちらを修理し、試乗するも、調子が優れない事が判り。
先ず、二つ。ご案内致しました。
1:キャブレターのチューニング
2:灯火類の、合法化
特に、灯火類については
当たり前の事では「車検に通るように」
メモ : 当該車両は、平成17年12月以前の製作車両です
こちら、ん…. 見てわかる車検NGなポイント。
こちらも、ん…。 見て判る。お分かり頂けますか。
整備士資格のトップと言われる「自動車検査員」の資格を持っていたとしても、「トライク車両」という特殊性から、ん〜…. なかなか、一言では片付けられないはず。
平素からトライクとは無縁なのに、容易にずばっと言い切れる検査員さんがいらっしゃったら、それは本当に凄い事。
そもそも、トライクって、バイクなの??
ってところの正解は、バイクです。
Lカテゴリ(4輪未満の自動車をいう)に属していると審査事務規定に明記されております。トライクはL5ですね。
そのトライクの決まりとは、後輪が2つ備わる事で、同様の製作年自動車の性能要件や取付要件を準用しているが、基本は二輪自動車の扱い。んーややこしっ。
ただ、とても慎重に、慎重に、ならないといけないと個人的に思うのです。こういうカスタム車両の場合は特に。
この際なので、バッチリにしておきましょう♪とご案内。
灯火類、車検対応にしておかないと、ユーザーさんにとっては本当にめんどくさい事ですからね…..。
加えて、ご自身の身を守る為の改善であります。
さーぁ、いきましょう。
まずはキャブチューニング。
その前に、ガスケットの交換等を行った。
Yamahaの車両はMikuni製のキャブレター。
これを、チューニングしていると、クラッチが、ダダ滑りな事が判明。
トライクの走行負荷増加によっての滑りなのか、単純な修理なのかは、この時点では不明。
滑りを抑制するカスタムも視野に入れつつ、先ずは修理を念頭に進め。
クラッチ周りを開け…
クラッチのフリクションプレートが焼けて摩耗している事が判り、修理。
これを行う事で滑りは改善されました。
次に、こちらの部品はエンジンガードに取り付ける灯火。
車幅灯(しゃふくとう)の機能と、方向指示器の機能も有した部品。
リアフェンダーに、新たに増設する灯火類。フェンダー裏の配線の通り道にはハーレーでいつも用いる専用品。強力な両面テープを用いて貼り付けるにも、両面テープが最大に接着力を出す地味な作業も怠らない。
それにより、取り付けたのは、ケラーマン R50
スイッチオン
方向指示器点滅状態
後方、尾灯(テールライト)点灯状態。中央のテールライトはNGのため消灯。同様の製作年自動車の性能要件や取付要件を準用している為にNGですが、トライクとかは個人的には光っていた方が良いように思うんですけどね。ダメなんです。
尾灯(テールライト)が無くなった事で、番号灯(ナンバー灯)を増設。
上記に加え、制動灯点灯状態 中央の、従来の制動灯は、補助制動灯としての役割。参照 / 審査事務規定 7-85-5 従前規定の適用
上記に加え、方向指示器点滅状態
後部反射器(リフレクター)も左右に配置。
従来の方向指示器はそのまま使おうにも、制動灯へ転用するにも、最外側・最内縁の関係でどちらにせよ「延長」する処方が必要で、それでは格好が悪い。切断し、丸めた。ハーレーのヘッドボルトカバーを上手く用いました。
完成ですっ
絶好調で、お帰りになられたようで。お電話で、その後も聞けて安心しました。
また、よろしくお願い申し上げます。
https://www.45degree.net/order.htm
お問い合わせはこちらから。
posted by M.Yasuura
1 click お願いします。