ついに来ました。2018年FLTRXSE 117を124にボアアップの、チューニング。
スロットルレスポンスに関わる箇所の大幅な改善後。
ダイノ上での確認。
こちらが、本チューニングを終えてのダイノグラフ。慣らしを順調に終え、変わって来ましたね。ピークトルクが4,000回転手前。最高馬力が5,500回転付近。
高回転まで、ストレスなく吹け回る印象が見受けられる仕様になった。
もともと、独立管が取り付けられていた…。
お客様が求めている所を目指すと、エンジン仕様だけでは限界があるので、追加で変更をお願いすることに。
今回目指すところが、「高速で、苦なく走り、更に加速さす」
肝要のところへ気を配れ。チューンも、デチューンもあり得る。
なんでもプラスに働く訳ではないのが、チューニングの奥深いところ。
少し前に、不名誉な出来事があったのも濁る事なく、この日を迎え。
路面が優れない中の体を張ったテスト。
お客様のご要望「高速で、苦なく走り、更に加速さす」
5,500回転まで淀みなく吹け回る。
6速巡航ギアだったものは、分厚いトルクのお陰。完全に加速ギアに化けた。
ダイノグラフを見て計算する。ピークトルクを迎える4,000回転付近、3,500回転くらいで、それが例えば6速ギアで走行している場合….速度に計算し直すと140kmとかの速度域。
以前は加速がモタモタしていたであろう箇所が、実に快活。
エンジンからの応答は「ん、いやあ、ここからだよ」と応える。
そこからギアダウンして4速ギアの加速ギアに叩き込み、フルスロットルをくれ加速さそうものなら、最高馬力付近からの回転域の立ち上がりとなり、路面状況が悪ければ穏やかに後輪が左へスライドを始め、無意識に弱カウンターを切るような事になるだろう….。
パワーエンリッチメントという機能が元々備わってるが、それを機能させている。ある特定以上のスロットル開度と、回転数で判断し、空燃比を自動的にスコンと下げる機能。スコンとは言ってもλ:0.800。加速がモタつく事にはなるかもしれないが、安全マージンは残しておきたい。走行抵抗を甘く見るべからず。
しかし、低回転から、高回転まで、実に乗りやすく仕上がった。
乗り易いとは言っても迂闊にスロットルを捻ろう物なら、とんでもないお釣りを喰らう。じゃじゃ馬感がスロットルで十分加減出来るから乗り易いというだけで、2000ccオーバーのVツインの大味が顔を覗かす事は容易。
この度のチューニングソフトのアップデートで、スロットル暴れない仕様になったものあるし、半クラッチ操作時、スロットルの無反応部分についても、大幅に改善された。
…..お客様へ納車し、ご感想頂いたのを営業から聞いてますが、8割がた、絶賛だったと。後の2割は不満で。
絶賛点は、めちゃ、走るし、走り出しもスムースで、凄いと。
不満な点は、もっと、誰にも乗れそうにない、扱いにくい部分が欲しい….と言うようなニュアンス。
進めて来た方向性そのものは間違いなさそうだが…って印象
ラーメンでいえば、辛味が足らなくて、もっと辛くして欲しい…そんな風に聞こえた。
私がよく行くラーメン屋の店主も、味のバランスは2辛だ、辛いのが好きな人は5辛を食べるけど、そんなの人間の食いもんじゃない…って言ってる事に等しく。5辛は一度食べたことはあるが、確かに食べ始めからパンチがあり過ぎる。
バランスを求めた結果がいまの状態であって、決して乗りにくいのを求めてるんじゃなく、小手先のチェンジでは足らず、このままの底上げで刺激が欲しい。そこには、辛味増しスパイスかなと。
人間の乗り物じゃねぇって言わなきゃいけないのかもね。
Posted by M.Yasuura