車検でお預かりのXV1600
改造トライクですが、あるあるの事。
車検事に様々、見つかることも多く。
灯火類がNG。後方反射機(リフレクター)がNG。など
尾灯や制動灯が、あっちこっち付いてるとかも。
灯火、増やせばいい、ってもんでも、ないんですね。
「安全意識、高いじゃろ!」….は、自己満足。
それぞれに、位置や、面積などが求められます。
加え、車幅灯(しゃふくとう)を備えてないものも、見受けます。
通常の二輪の規定を適用するところは当然そうで。
トライクにしたことで「普通自動車の規定を”準用する”ところ」が絡む。
車検でかなり重要な項目が「なんで??」と疑う状態で納車されてるのが実態。
ユーザーさんも、作られたトライクだから公認は必須なのは容易に想像がつくとこ。
それで、公認とってると聞くと、ね
ユーザーさんなら、まさか、そんなとこ疑わないですよね〜。
こちらは測定すると明らかに騒音値OUT!でした
装着される「バンス&ハインスのショートショット」のままでは、どうやっても音は抑えられないと判断
3000回転で騒音値108デシベルを、既にクワイエットバッフルをINしてるのにさらに8dBも下げるのは現実的ではないと判断。
むりくり、消音しても抑え切れないんで、ヘッダーパイプを加工し、具体的に取り掛かります。
排気音の「消音」は、排気の「圧力を膨張させ、減衰させる」が大切
簡易系のバッフルは「押し殺す系」で、単に出辛くさすだけの方法
こういった「押し殺す系の消音」をすると、排気と共に出ていくはずだった「熱」がエンジン内に残留し、オーバーヒートの原因にもなる。
既存のバンスのパイプを用い、加工を施す
下手に形があると、逆にやりにくいの、典型的パターン。
ハーレーのサイレンサーが装着できるようにワンメイク。
スリップオンで差し替え可能にしており、ユーザーさんにもこの方がメリットがあるかと思います✨
問題はリアホイールでした
一般的に有効と認められる「JWL」のマークが、ないのだから。
「DOT」も「DOT T」も、有効ではありません
現行の審査事務規定にも、このマークが有効であるとは記載がありません
休日を利用し支局の検査部に出向いて話を聞いたりを重ね。
この、DOTマークで違和感を感じたのまではOK。
例外を除いては、そのマークであっても、「合格とみなせるパターン」があります
それは、この状態で、改造申請を行い、申請を行ったのならば、OKという合格ライン。初っ端、トライク化をし、改造の申請を行った時に、製作者が「このホイールが付属なんじゃい」と資料に添付していたのなら。
支局の検査部に相談を重ね、「DOT Tのマークしかないけども、申請時に同じホイールつけていた」ところまで「事前」に確認をとっており、ホイールに関し、受検し合格である、ここまでは、確約をとりつけてあります。
この度の車検は「継続検査」。継続の場合、審査事務規定の第8章の規定で、ホイールのJWLのマークなどは見ないとなってはおりますが….
検査ラインに入り、現場の検査員が見て確認された際に有効性のあるマークがない、と分かると、「第8章だから」は通じはしません。
ちなみに広島では継続でも都度、ホイールの印字または鋳出しの確認作業はされております。
今回の場合、もしもホイール変わってて、DOTのマークしかなかったのなら「NG」で、ありました。
次回ホイール変えるのなら、有効性のあるマークでないとダメってことです。
無条件で「DOT」も「DOT T」もクリア出来ない車検時。
この辺り、十分に気をつけたいですね〜。
しかし。
今回やりとりしていて、えええっ!!?となったことがありますので、記載しておきます
恥ずかしながら、私、一応は検査員の資格を有しております….
https://www.naltec.go.jp/publication/regulation/fkoifn0000000ljx-att/fkoifn0000000m7l.pdf
こちらは、「走行装置」に関する審査事務規定へのリンクです
この文言ですね。
二輪や側車付き二輪において
既存の、JWLのマークと、自動車製作者のマークが「OK!」なことは認識しておりました。
自動車製作者とは、ハーレーの場合、「HD」マークや、ショベルでは「AMF」です
(自動車製作者の件に関しては、HDマークを有してるホイールを、ハーレーに用いる場合に限定。HDマークを有したホイールはあくまで同じ製作者の場合にのみ有効。例:HDマークのホイールをYamaha SR400に装着した場合、HDマーク単体では有効ではない)
ハーレーの場合は、AMF時代の鋳出しも存在し、この時代のアルミホイールにはJWLのマークが備わってないものも確認済み。これをカスタムでAMF以降の「新しい車両」に装着すると、車検的にはどうかなー…ってとこ。AMFとHDマークの紐付けをしなきゃならんので。
私なら、やめておきます。苦笑
そんなこんな、ややこし案件な車検ですが
二輪や側車付き二輪において
既存の、JWLのマークと、自動車製作者のマークが「OK!」なことは認識しておりました。
支局の検査部に問い合わせると、SAE J 2530もOKとの事で。
どういう事???と質問すると、納得がいく回答を頂けました。
改めてこの文言を見直してみると、
除く、除く、と二回出てますね。
除いて、除かれたら、除いたことが、除かれる。
即ち、それは含まれる、という事。
よくよく、冷静に考えたら、トラックの規格のJWL-Tは、そのホイールが付くか付かないかは置いといても、軸重など車両重量はトライク以上に重たいわけで。そう考えると十分に満たしてますから、問題ないとみなすのが自然です。
つまり、JWLもJWL-Tも、SAEJ2530のどのマークでも、二輪車や側車付き自動二輪(トライク含)では、合格という事でした。
除いて、除かれたら、含まれる
大黒摩季さんの、「ら・ら・ら」
♪人の心 裏の裏は ただの表だったりして♪
これが、ふと、過ぎりました
ホイールのJWLは、「ら・ら・ら」ですね
必殺暗記術😂
ニホンゴ ムツカシイ….
無いわけでは無いよね、とか普段から使ってるのに、やってしまいましたねー。
では、2021年の初記事はこの辺りで。
本年も、どうぞ宜しくお願い致します
https://www.45degree.net/order.htm
お問い合わせはこちらから。
posted by M.Yasuura
1 click お願いします。