と、その前に・・・。

FLHTCU
本来のご依頼内容の前に、弊社にて昨年末に、とあるパーツを取り付けてから以降、異常が起こっているので原因を探っていました。
 
 
 

先の記事でも取り上げました「S&S Power Tune Dual」
 
 
こちらのヘッダーパイプに交換後から車体の異常振動が起こっているとの事。その、「本来のご依頼内容」を済ませた後では、振動の具合が変わってしまうので先に原因を探っておりました。原因はわかり、修正を施しました。異常振動のキッカケは、S&Sのヘッダーパイプを取り付けてからですが、原因はソレではなかったです。ムツカシイですかね ^^; ツーリングモデルはムツカシイのです・・・。
 
 
 

本来のご依頼内容とは、こちらです・・・。
「S&S VFI」 (参照リンク:http://www.45degree.net/Tuning/fuelinjection/VFI.html
 
 
 


 
S&S社から届いたばかりのVFIモジュールには「エンジンを動かすに必要なデーター」が入っていません。
 
こちらのFLHTCU用に作ったデーターを入れる事から始まります。
 
そして、積極的に「セッティング」する事に重点を置いた「VFIモジュール」は、VFIモジュールを動かす専用チューニングソフトウェア「Pro Tune2」が、チューニングの作業効率化に特化したソフトでよく出来ている。以前ワタシメがS&S社を訪問した際、トレーニングを担当して下さったMr,Jon Olson氏に開発秘話にも似た話を教えて頂いたが、「セッティングする側の意見を積極的に取り込んだ様子」が見て取れる。インジェクションのセッティングは途方も無く時間がかかる地味な工程続き。VFIには「ライブチューニングモード」という機能があります。これが「燃料ベースマップ」の調整時にとても役立つ。エンジン内にて圧縮爆発排気された燃焼ガス内に残る残留酸素を計測するO2センサーとモジュールを切り離した状態であるオープンループ時は、自動補正は行われない。このときでなければ、出来ないことでもありますが、ライブチューニングモード機能は「インジェクター噴射時間」を決定する大本である「燃料ベースマップ」を調整する際の作業の効率化に一役買う。効率化できる事は、エンジンへの負荷も少なくてすむ、という事でもある。燃料ベースマップを確実にする事は、家の土台を堅固に作るのと同じ工程かもしれない。
 
もちろん、この手のインジェクションセッティングには2輪車用のシャーシダイナモメーターがあっての事。この設備がなければ、99.999999%不可能であります。VFIモジュールにも、実走行において、O2センサーを用い、補正値をログし、それをベースマップ、もしくは前後のインジェクター噴射%に反映する機能は備わるも、そもそもO2センサーは温度に左右されやすい性質で不安定な物。ベースマップセッティングとはとてもシビアですので、確実なセッティングを施すときには、あまり使いません。本来の用途で「補助的に使う」のが誤作動を防ぎます。ここがサンダーマックスとは違うところでもあります。