「VFI  (variable fuel injection)」カテゴリーアーカイブ

キャブとかインジェクションとか…..その4….「作り込むもん」

このシリーズの冒頭で

結論から言うと
チューニングって、「作り込むもん」やと思う。

 
 
と記載しました。
 
 
作り込むって、何に対して作り込むのか。
 
チューニングとはオモロい事への提唱であって
 
トラブルは、そもそも。あってはならない。
 
トラブルにならない為に、作り込む。
 
 
 
だからこその、純正CVキャブであって、純正ECMの書き換えですが
 
 
双方共通しているのは「純正」
 
 
純正って、お前随分保守的じゃないか
 
 
って思われた人もいらっしゃったら。それは全然に違う。
 
 
 
 
そこで純正のECMやCVキャブレターって。大切なとこを満たしている。
 
チューニングが作り込めるだけの、堅牢な土台が備わっているから。だから、使いたいもの。 続きを読む キャブとかインジェクションとか…..その4….「作り込むもん」

キャブとかインジェクションとか…..その3….インジェクション車 2007年FLTRを買う。

サーキットを走り認識を改めたハーレー純正CVキャブレター。
 
 
そこで原型が生まれたが、今現在の仕様とは全く異なることをまずお伝えしておく。
 
 
2002年頃からYahooオークションが盛んになり出し、弊社も参加していた。
 
 
このキャブを発信する当初の場所って、実はヤフオクだった。 
 
なぜかというと、弊社ホームページがなかったから。
 
2002年ごろって、MSNのチャットルームもまだあったし、ブログが普及するよりも、まだ前の頃。スキルある人が、各々でホームページ作って、情報配信していた、インターネット時代の黎明期と言っていいかも。 続きを読む キャブとかインジェクションとか…..その3….インジェクション車 2007年FLTRを買う。

と、その前に・・・。

FLHTCU
本来のご依頼内容の前に、弊社にて昨年末に、とあるパーツを取り付けてから以降、異常が起こっているので原因を探っていました。
 
 
 

先の記事でも取り上げました「S&S Power Tune Dual」
 
 
こちらのヘッダーパイプに交換後から車体の異常振動が起こっているとの事。その、「本来のご依頼内容」を済ませた後では、振動の具合が変わってしまうので先に原因を探っておりました。原因はわかり、修正を施しました。異常振動のキッカケは、S&Sのヘッダーパイプを取り付けてからですが、原因はソレではなかったです。ムツカシイですかね ^^; ツーリングモデルはムツカシイのです・・・。
 
 
 

本来のご依頼内容とは、こちらです・・・。
「S&S VFI」 (参照リンク:http://www.45degree.net/Tuning/fuelinjection/VFI.html
 
 
 


 
S&S社から届いたばかりのVFIモジュールには「エンジンを動かすに必要なデーター」が入っていません。
 
こちらのFLHTCU用に作ったデーターを入れる事から始まります。
 
そして、積極的に「セッティング」する事に重点を置いた「VFIモジュール」は、VFIモジュールを動かす専用チューニングソフトウェア「Pro Tune2」が、チューニングの作業効率化に特化したソフトでよく出来ている。以前ワタシメがS&S社を訪問した際、トレーニングを担当して下さったMr,Jon Olson氏に開発秘話にも似た話を教えて頂いたが、「セッティングする側の意見を積極的に取り込んだ様子」が見て取れる。インジェクションのセッティングは途方も無く時間がかかる地味な工程続き。VFIには「ライブチューニングモード」という機能があります。これが「燃料ベースマップ」の調整時にとても役立つ。エンジン内にて圧縮爆発排気された燃焼ガス内に残る残留酸素を計測するO2センサーとモジュールを切り離した状態であるオープンループ時は、自動補正は行われない。このときでなければ、出来ないことでもありますが、ライブチューニングモード機能は「インジェクター噴射時間」を決定する大本である「燃料ベースマップ」を調整する際の作業の効率化に一役買う。効率化できる事は、エンジンへの負荷も少なくてすむ、という事でもある。燃料ベースマップを確実にする事は、家の土台を堅固に作るのと同じ工程かもしれない。
 
もちろん、この手のインジェクションセッティングには2輪車用のシャーシダイナモメーターがあっての事。この設備がなければ、99.999999%不可能であります。VFIモジュールにも、実走行において、O2センサーを用い、補正値をログし、それをベースマップ、もしくは前後のインジェクター噴射%に反映する機能は備わるも、そもそもO2センサーは温度に左右されやすい性質で不安定な物。ベースマップセッティングとはとてもシビアですので、確実なセッティングを施すときには、あまり使いません。本来の用途で「補助的に使う」のが誤作動を防ぎます。ここがサンダーマックスとは違うところでもあります。
 
 

TC96を楽しもう


TC96エンジンに変更されたのが2007年。
2010年10月の今。2011年モデルの登場。2007年モデルからTC96エンジンも5年。純正ストローカーだ!とか大げさに言っていたのも5年前。はやいものですね。

そんなTC96な愛馬を新車で買い、しかし想像と違うビッグツインのデフォルト状態に驚いて(色んな意味で) 改造をされた人も多いハズです。その改造もときには「改悪」になってしまう事もあります。
 
 

上のグラフはTC96エンジンのツーリングモデルです。大変参考になるデーターなので使わせて頂きました。グラフが波打っていますので「約」、としますが、馬力は約53hp ・ トルクは9.7kgの出力。バイクの変更点は、変更点はマフラーはエンドキャップが黒い装飾が施されたマフラーで音が大きすぎる為に音圧を殺すための詰め物を施され、O2センサーには空燃比の読み取り値を変える為のものが取り付けられていました。狙いはなんとかエンリッチナーというものに近いです。そのバイクのパワーチェックを行ってみたときのデーターが上の緑色のグラフとなります。
 
どノーマルTC96とのデーターでも「58馬力以上・トルク10kg以上」は出ています。ノーマル状態と比較すると、ちょい改造TC96は少なく見積もってもも5馬力&0.3kgのマイナスとなっていました。TC96のデーターは持っていますし載せることもできますが自粛します。だからと言って純正で乗ってください、と伝えるつもりは全くございません。「1+1=2」にはならないという事を伝えたいだけです。
 
 

こちらのグラフは、先と同一のバイクのマフラーのみ、元々静音重視に仕立てたマフラーに交換して、再度パワーチェックを行った比較データーです。音が大きいマフラーでバッフルを詰めて静かにしたものよりも、初めから静音設計のマフラーをチョイスしたほうが優れている、という事が判ります。
 
 
せっかく1500cc以上もあるエンジンを生かせてない・・・それは、もちろん、ハーレーらしさ、という点で、あえてのデチューンで、テイストを求めての事は私も止めません。しかし、改良(パワーアップ)を目的として施された事なら、思うようにはなっていない、ということですね。それは、色んな意味でもったいない、ですね。
 
 

 
 
 
 

で。こちらはTC96エンジンのまま、弊社にてファインチューニングを行ったものとの比較です。双方同一の車両にての計測です。緑は改良前、赤は改良後です。改良後は馬力は70hp・トルクは11.2kgとなりました。一般的に、これが同じ排気量の、同一エンジンから得られたデーターか!???とも思われますが嘘偽り無いデーターで御座います。実際に走ってみると、溢れんばかりのパワー感というよりは、とてもスムースで、どこからでも扱い易いトルクが得られるパワー感・・・という感触であると思われます。エンジンの、カムシャフトをギアードライブ化する・・・・のもロングライフ化や高性能化には大切ですが、そもそもの「基本」を押さえたファインチューニングもオススメですよ。
 
それでは。