インジェクション883を「セッティング」

あっ。先に、お知らせ。
 
先の記事のMAHLEピストンですが、
もしかしたら入手困難になるかもしれません。
 
今の所在庫はありますので、お早めにどうぞ〜!
 
 

エンジンの後は、一番の肝心要。
良い走りにするもしないも、ポテンシャルを引き出すも、出せないも、これ次第。
 
仕上げにインジェクションチューニングに取り掛かり、セッティングを合わせていきます。弊社ではエンジンチューニング後に、引き続きインジェクションの設定変更も行う一貫した体制です。
 
エンジンチューンをするとコンピューターには手を加えばければなりません。元の883の設定のままではエンジン始動もままならない、当たり前ですが何もしなかったらアイドリングもしない状態ですから・・・・。この度はスポーツスター883で、「純正コンピューター」使ってフラッシュチューニングし、セッティングしていきます。純正コンピューターではどこまで出来るか?こんなニュアンスも半分持ち合わせていますが、そこは全く問題ナッスィング。排気量が違えば、単純にマフラー交換してセッティングする場合とは世界が違い、とっても遣り甲斐がありますけどね。 まっ、やっていってみましょう。
 
 

リアルタイムモニターで見ている図を切り抜きました。
ザクッと作ったマッピングでは想像なので、当然正確には見れていません。・・・・ガタガタと狂いもあります・・・・
 
 

これも問題なくピシッと整いました。これは基本中の基本。
 
 

そして気になる馬力とトルクですが、59馬力・9.4キロgという結果。今付いている北米STDでなら上出来なパワーカーブでしょう。丁度3000回転付近がピークトルクが出ていますから高速走行100kmほどで二人乗りしている時にかなりの恩恵があります。
 

エンジン仕様のみ異なり、エアクリーナー・マフラーなどがほぼ同一条件の883データーをオーバーラップさせました。この883もインジェクションチューニング済みなのでかなり正確に比較出来ます。全く純正の883持ってきたら差がありすぎますからね(笑)それぞれレブリミットが違いますがあまり気にしないてください。
 
で、馬力は12馬力、トルクに関してはおよそ3キロgも差が開いています。
883のボアーアップは手っ取り早く力強さを得る為の必須チューンですね!
 
排気音もスポーツスターらしからぬ、逞しく、弾けるような力強いサウンドです。
 
とりあえずチューニングが出来ました。セッティングの方向性をお客様と事前に打ち合わせし、そこでイメージ出来たのは、流して走っている時はトコトコと、少しアクセルを開けると鼓動感を伴いながら車速に乗り、グイッとアクセルを開けると意図した通りの鋭い吹け上がりが出来るものと・・・・。言い換えれば純正の乗り味を底上げしてプラスアルファしたとイメージかな、と。という事で、乗り味とフィーリングを大切にしたセッティングを施しましたが、これとは別に、アクセルを開くと、反応が俊敏で鋭い加速が楽しめるセッティングに振る事も出来ますよ。
 
人によって求める走り味は全然違いますからねー。
そんな調整が、キャブでも、インジェクションでも、出来るんです。楽しい世界です!