FLSTC 10万キロ目前のエンジン分解


TC88のFLSTC(04)の、ギアードライブ化。
 
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この度ギアードライブのパーツ持ち込みでしたが、それ以前にギアードライブ化出来るか否かの判定は済んでいません。と、オーナー様をハラハラさせるような事を部品を受け取る際にお伝えしました。エンジン分解してみると、幸いな事にギアードライブ可能でした。10万キロ走行後でも、変わらん所は変わらんし、初めっからワヤなものはアウトなんだという事がかなりの数のデーターが集まり見えました。ああ、これはギアードライブ可・不可なんていう薄っぺらい問題ではないです。問題の本質はもっと深刻。
 
 
という事で、
 

 
10万キロ走行後のチェーンテンショナーシューの摩耗具合をば!
 

意外と摩耗していませんね。
 
オーナー様の走り方を事前に伺っておりましたので、大体想像出来ていました。
 
チェーンテンショナーのシューは一概に走行距離に比例しません。要はエンジン自体の使われ方。エンジン単体の走行距離とでも言いましょうかね。簡単な話、1速ギアに入れて5000回転で5万キロ走ったものと、6速ギアの1200回転で5万キロ走ったものとでは、同じ5万キロでもエンジン回転数が異なりますので、明らかに1速ギアに入れて5000回転で5万キロの方が痛みが早いでしょう。このように使用状況で摩耗は異なるので距離は一応の目安にしかなりません。
 
という事は、このオーナー様はどのような走り方だったでしょうか!?
 
正解はほとんど回転を上げず、「ドッコドッコと走っていた!」でした!
 
・・・・という事もあってか、エンジンの内部はカーボン付着が大変多く、今回10万キロを区切りにギアードライブ化される際、エンジン内部のリフレッシュもされた方が良いですよ〜とご案内していて、それも追加して頂いたのですが、大正解でしたね。実はこれ、リフレッシュという要素の他にもチューンアップな要素も含まれますので、ビックリするほど気持ちの良いエンジンに生まれ変わります。比較で、隣に同様のカムが組み立てられたマシーンと居たとしても、走り、音、鼓動、歯切れ、心地よさ・・・・同じカムなのに・・・エンジン内部のリフレッシュをしたマシーンには敵いません。エンジンの見た目こそ変わりませんが、内部はキチッとなり、ピッカピカになっております。 
 
ところが、マフラー内部のススまでは落としていなかったので、
チューニングするのに、ダイノルームへ入れて ロールオンすると・・・・凄すぎでした。
 
真っ黒くろすけ、出ておいで〜と、出てきたのは 煙に巻かれた僕です。ケホッ・・・ケホッ
 
それから5回、ロールオンさせてもまだススが出ていましたが、6回目から漸く出きったよう。
 
こちら、ツインテックのTC88Aモジュールが取り付けられていましたが、
なんと!レブリミットが9900回転になっておりました。ので、正常な所へセット。モチのロン、モジュール内部もカム交換に合わせ書き換えていきます。
 

あらら・・・くるる〜っと、グラフが巻いています。ん!クラッチが滑っている様子がグラフに現れました。
もしや・・・とアツアツのダービーカバーを開けて、見てみると、やはり! 調整不良。冷やして調整し直し。
 
これでやり直すと、滑っている様子はだいぶん抑えられました。
 
70馬力前後で、トルクも11キロ以上と、まるでボアアップしたかの様な様子。
オーナー様に、「ボアアップしておきましたよ」とジョークで言っても、多分納得されたんじゃないでしょうか(笑)
 
納車後、試運転をお願いしましたが、かなり、満足して頂いていたようです。
 
「あと10万キロは楽にイケますよ(^ー^)g””」と太鼓判押しておきました。
たまにはアクセル思い切り開けて、エンジン回して走ってね〜!ツーリングの最後に一発キメるのでいいから!
 
音もグレートな 「King of ポテト」です。

くれぐれも、音量控えめな所ではご覧になりませんようにご注意下さい。
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ではでは(o・・o)/
 

Drマサでした!