V-RODマッスル インジェクションチューニング

またまたV-RODのインジェクションチューニングです。
でも同じV-RODでも違うところ。今回は1250ccエンジン。これは楽しみです。
 

エアエレメントもK&Nフィルターにチェンジ。
 

こちらも先日のV-ROD同様、非線形スロットルのインダクションです。
 

ちょいちょいお問い合わせ頂きますO2センサーボスは、こうやって使います。スチールのパイプにステンレスO2センサーボスの取付例です。(https://www.45degree.net/blog/?p=6807
 

 

 

そしてセッティングを施していきます。
 
このマッスルのオーナー様からは、乗って楽しいアグレッシブなマシーンに仕上げて欲しいとの事です。低速のトルク不足もどうにかして欲しいとのご要望もありました。以前タイヤ交換時に試運転しに行った時にも、低回転域がスカスカでいまいちピンと来なかった印象がありましたので、おっしゃっておられた事はすぐに飲み込めました。
 
 
それぞれ同一条件で、セッティング前に起こっていた一連の症状。
1:2000rpm付近でアクセル一定で流して走っていると、前後にガコガコとシャクる感覚が強く伝わる為、安定感に欠け非常に乗りにくい。
2:アイドリング回転数が不安定で、不整脈。音もショボショボと情けない。
3:加速時は一度ガクッと落ちて、それからなんとなく加速する印象。音も軽々しく力強さは感じない。
4:アイドリングでエンジンがプスッと勝手に止まってしまう。

 
こんな症状が起こっていても、パワーチェックするとそれなりのデーターなのでインジェクション車の場合、「パワーチェック」だけでは全体の10%未満の事しか把握出来ない。真実はもっとグッサリ奥まで入れないと解らないのです。それが、「パワーチェック、プラス、診断」です。これをするとで、やっと全体の様子(有り様)が見えてきます。
 
 

こちらはセッティング後のパワーチェック。108馬力の、トルク10.32kg-mでした。かなりいい感じに出来てきて、期待以上の仕上がりになりました。
 
 
ちょっとパワーカーブ見ながら語ってみましょうか・・・。
 
 
カラッと乾いてアクレッジブな感触でありつつ、流して走っている時にクッと少しアクセルを開けてあげるだけでシートにお尻をグッ・・・・と押し付けられ、そこから更にスパッとアクセルを開けると、音と吹け上がりが尋常じゃない異次元の世界へ誘う。力強い排気音と共に頭をグィーッッッッと後ろにもっていかれる加速感と、まるでワープするような景色が、セッティング中にも得られるパワーカーブの、なめらかで気持ちよく右肩上がりな様子から走りが想像出来ますね!
 
 
 
・・・・と想像と現実の確認の為に走り出します。全体的に想像通りですが・・・・ 
いやあ〜。シャシダイナモ上ではガンガンとレブに叩き込みましたが、実際に走っては、レブにはカスリもしない(汗) 
 
いままでのハーレーのような、ドドドドドーーーなんて生易しい加速じゃなくて、ギャャヤアアアアアアーーーーーアン!!!!て、本気ワープですからね(大汗)クローズド以外では、危ない(・_・;)
 
実走でそこのチェックはわざわざしなくても、シャーシダイナモ上でバッチリにしてありますので大丈夫♪♪ 心配無用♪♪
 
 
さて、話は戻って。吹け上がりも十分。あとは、5速ギア時 2000rpm走行からの加速も力強さを感じ、いままでの様に加速状態に移るためにギアを落とすシーンはかなり減ったと思います。そして非線形スロットルを意識し、アクセルワークに対して的確に応答するようセッティングしましたので、どこからでもグイグイ加速出来るようになっています。トルクフルになって、いうならツインカムエンジンのトルクで流す感触の良いところと、Revolutionエンジンの本来のポテンシャルである強烈な加速が合わさったような仕上がりになりました。Revolutionエンジンの本来のポテンシャルを引き出し、味付けも加えてトルク増し、吹け上がり倍増、加速音に厚み増し!安定感グッ!といった内容に仕上がりましたので、あとは、使うか使わないかはアナタ次第です。
 
これで向かうところ敵なし? 正直、ボクのLS-6エンジンのZ06での、直線の勝負は願い下げたい。たぶん現行のGT-Rでも危ういんじゃないかなあ・・・。GM史上、最強の生産型エンジンと言われるスーパーチャージャー付きLS-9エンジン搭載のCorvette ZR-1となら150km位までなら、同等か、このV-RODが前を行くか・・・抜きつ抜かれつの攻防戦が予想される。国産スーパースポーツでも、ドラッグ的な勝負だと負けちゃうだろうなあ〜。チューンしたV-RODの戦闘能力は異様に高い。