岡山からご来店。
久々に乗ろうとすると調子が悪い、
との事でお電話にて相談頂きました。
聞くとSUキャブが付いているとの事。
独特のクラシカルな造りのキャブレターは、古くは車によく用いられていたキャブレター。
僕がハーレーと多く関わるようになった90年代頃はSUキャブを付けたソフテイルが沢山走っていました。
ところがこの度は、もともと取り付けされていたCVキャブへ戻すことに。
何の不満もなく、手間もかからず、ゴキゲンに走ってくれるハーレーになります。
このマニを見る度に、意地でもSUキャブを付けるぞとやっていた人の影が浮かびます。
新車当時に取り外したというキャブを持ってきて頂いた。95年式だから実に22年ぶりの起動!
もちろんそのまま使うには適さないが、傷んでいるところが少ないのはCVキャブの優れたトコロ。
トップカバーはアルミダイキャスト製のフィンシルバー。
エアクリーナーは7インチのラウンドエアクリーナー。
http://fortyfive-degree.ocnk.net/product/1390
アイドリングを遠隔操作するアイドルくん装備。
この度、キャブ交換とチューニングを担当したTJメカによるコメントがあります。
試運転でエンジンの調子を診る場合、エンジンがどんな振る舞いをするか、できるだけ様々な状況を再現しながらチェックしています。最近は排気音の迫力や、鼓動感といった味わい成分を差し引いて、本当に調子よく回っているのかどうか探るようにしています。
SUキャブを弊社のFull Tune CV 純正派に載せ替える今回の作業で、同じ車両で異なるキャブでの走りを体感することができました。
SUキャブの三拍子や加速しているときのド迫力は、独特な味わいが楽しく魅力がありますが、純正CVのコントロール性は抜群で、アイドルから低回転域においてもSUやS&Sキャブのような繊細な操作が必要ありません。発進のとき、あるいは車線を変えた後にピョンと加速したいシチュエーションにおいても、スロットル操作そのままにエンジンが反応している感じで、下道を流すような走り方ではとても扱いやすく、しみじみと「エンジンってこうだよなぁ〜」と感じます。
SUキャブは、そのメカニズムと特性を愛でることによって価値を感じることができます。Full Tune CVキャブは、直感的なスロットル操作でも、どのような表情でも見せることのできる万能選手、といった印象でした。
CVキャブへの交換後の、チューニング前後比較。
(SUキャブとCVキャブの比較グラフでは無い)
キャブ車でもゴキゲンに走りたいお客様、45ディグリーまで。
Posted by M.Yasuura