他県からご入庫頂きましたソフテイル。
平たく纏めると「あまり調子が良くない」との事。
じゃ、とりあえず診てみましょうか…とシャーシダイナモに載せるも、「?????」
95キュービックインチになっている(公認済)にも関わらず、全然元気がない。
おまけにエンジンの油温が上がりやすい。確認するも….確かにね。他にも細かい話はあるんだけど、割愛。
とりあえず、自分が仕立てたエンジンじゃないので、各所慎重にチェックしながら。
クイックリリースのプッシュロッドに変わっていたので、ロッカーカバーは分解せずそのままに。
ギアードライブになっていました。これは驚きもしない。驚いたのは、バックラッシ(Backlash)が0.000in〜0.001inという値。0.000inとは、即ち測定不可って事。
オーバーサイズでも、アンダーサイズでもない、スタンダードサイズ。…これ、ちゃんとバックラッシ診て組んだのか….?
カムは625に変わってますが….。デカけりゃ、ええってもんじゃないのよね。
Feulingのカムサポートにオイルポンプに交換されてました。
お….っとお….
オイルポンプ背面に取り付ける、Oリングが、エラい姿になってました。前回の、組み付けミスと見受けられる。
油温が上がる原因の一つかもしれんねえ。
そして、フライホイールのRunout値がギアードライブ不可の数値に。
純正のチェーンドライブはフローティングされている為、少々の振れは、問われない。もちろんあまり振れが大きいと、オイルポンプのトロコイドギアが割れてしまったりするから、少ないに越したことはない。サービスマニュアルでのここの振れ値は、今出ている振れの3倍までとされている。
ギアードライブとなるとギア同士が接触し、そこで適切な隙間を持たせる必要があることから、振れが少しでも大きいと許されません。
フライホイールを、どうにかするか、(ただし高額)
チェーンドライブか….選んで頂きました。チェーンドライブです。