S&SのTwo throatをチューニングする話

業者さんからご依頼頂いた案件
 


S&Sのツースロートキャブは、ウェブとかでは見ていましたが現物はこの度が初めて。
 

 
 
 

ジェット類の一式もお預かりしました。これだけで結構な額がするとか。でも、あるだけでありがたい事!
 

インターミディエイトジェットは、見たことがない形状。 上から差し替え出来るなんて斬新ね(タンクに養生してスライドさせて替えますが)
 

ストレートパイプにバッフルが入ったことで後方からプローブ差し込めないので、ナッター加工を施してO2センサーの取り出しを作る。
 

途中、点火装置の不具合でツインテック1005に入れ替え
 

パソコン用いてマッピングも行う。弊社で用意するのはショベル用のマップ。既存の燃焼室形状では通用しないから。
 

このチューニングはなかなかしんどかった。
 
このエンジンの詳細は知らないが、症状からするに流速が低い。まあ、どう足掻いても1,500ccも排気量がないだろうエンジンに、ベンチュリーが二つも備わってるのだから当然と言えば当然。故に、エンジン冷感時で、なおキックスタートでの始動性に合わせると温感時にはスーパーリッチ状態になりプラグが容易にかぶってしまう。では、エンジン温感時に適切に合わせるものなら、今度は冷感時ではキックスタートでうんともすんとも言わない。
 
ここは空燃比計を用い冷感時と温感時での差を読み取って、エンジン始動時と走行時用の燃料供給状態の最適化をミクスチャー位置で対処できるようにした。

加え、ツースロートキャブ故の構造はそれぞれのベンチュリーはクロスすることなくフロントはフロント、リアはリアへ供給されるもの。それぞれのシリンダーへ求められるガソリン量は想像以上に異なり、それは根拠のある数値を用いて導き出したジェッティングでなければ不安になるような差が生じていた。これを感覚だけで合わそうという天才が、もしかしたらいるのかもしれない。
 
インジェクションのチューニングにおいても、前後の空気充填効率に大きく違いがあるように、前後が揃うものではないのです。

前後シリンダーへのジェッティングは、かなりの差があって、丁度良いものとなったことだけお伝えします。せっかくそれぞれのベンチュリーが備わってるので、いい感じにチューニングしましょね。
 
 
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電話ではすぐに対応できないことが多いので電子的なやり取りでお願いしますね
 
Posted by M.Yasuura