足立ナンバーの 2005年式 XL1200Rの整備に取り掛かる。この車両も、思い返せば…かれこれ10年以上ですね。いつも遠方よりご依頼頂きありがとうございます。
　
　

数年前に腰上を開けましたが、それから年数が経ち、改めての久々の乗り出し。
　
トラブルがないように、まずは２次エアの方を。
　
　
　
　

ん〜やはり。マニのガスケットが潰れてますのお。
　

マニもちょっと汚れてますので掃除しましょう。
　

メディって綺麗に。ガスケットも交換。耐久性の高いものに。
　

キャブレターも分解しO/H。Full-Tune CVのThunderJet仕様。
　

次は前後のタイア交換。
　

メーカー製のタイアには製造年月日を示すものが刻まれ、読み解くと、25は25週、04は2004年。2004年の4月の上旬頃に製造されたタイアだった。ということは？2005年式の新車装着から変わってないということネ。ん〜　どうりで。タイアがカッチカチ。
　
そして、こちらの硬化したタイアが取り付けされたホイールは、純正ホイールに、追加でパウダーコーティングが施されているという….。
　
パウダーコーティングは膜厚も相当分厚く、光沢ありのものは、クリアーまでかけられている。　分厚くとも、柔らかければ話は別。パウダーは焼き固められているものだから、カッチカチだ。
　
「パウダーコートは強い」と一般的には言われているが、意外な落とし穴はタイア交換時。硬化したタイアを取り外す際に、パキパキとダメージを加える事を考慮しなければならないのである。パウダーコートは確かに美観の点では認めるも、メカニック泣かせの施工だ。
　

ホイールのダメージをゼロ、または最小に、と思うとタイア切りました。結果、ダメージはゼロ。ホイールへダメージを加えてはならない当然さと、タイアを思いっきり切らなきゃいけないという緊張で、結構クタビレました。。。
　

タイアはミシュランのコマンダー２。150/80B16。
　

かん合部からのエア漏れの確認。
　

次はプライマリー分解。
　

メインはVPクラッチの取り付けですが。
　

こちら。ステーターコイル、発電機。この近辺の年式の車両でトラブルが続発している事と、当社の2004年式XL883のデモ車両も、今年入ってステーターコイルが焼けて発電不良を起こし交換しました事から、壊れてはなかったけども、VPクラッチ取り付け時なら、ほとんど「ついで」に交換できるので、交換を推奨しました。遠方のお客様なので、納車して直ぐに壊れました〜じゃ話にならないからね。嫌な予感は沢山過るのよ。そして、的中しちゃうのよ。最近特に。
　

新品と見比べると、色が全然違いますね〜。　
　

そしてVPクラッチを。クラッチ操作が非常にイージーになりました。　
　
　

Fサスペンションもオイル交換。ヘタリの起きにくい化学合成油
　

ゴールドバルブのスプリング。スプリングは塑性変形するので再調整と、アップデート。リアサスも再調整。
　

加え、純正トリプルツリーのパウダーコーティングのご依頼も頂いておりました。
　

ところが。こちらをお勧めしました。トリプルツリーを黒くし、ディメンションも変化。
　

トリプルツリーの、フォークピンチボルトを用いて固定していたウインカーも移設しなければならず。
　

ウインカーは純正を使いたい、とのご意向の上。ウインカーはそのまま、フォークへクランプする。
　

完成でーす　
　

相変わらず調子も抜群。
　

トリプル交換で、高速域の不安定感が払拭され。なんだ、この気持ちいいコーナーリング。ビターっと路面に吸い付く。無心になれる快感。
　

2005年式でこの距離。まだまだ！ガンガン走ってくださいネ。
　
　

　
　

それでは、納車でのご来店。お待ちしております。
　
　
2005y XL1200R
CVキャブチューニング / 45Degree
イグニッション / S&S IST
エンジン / Stock
フロント / レーステックサスチューン純正長
リア / RaceTech / キャディーズ 13in クローム
AC / S&S 45ディグリーオリジナルKIT
F Tire / Commander2 100/90-19
R Tire / Commander2 150/80-16
　
　
Posted by M.Yasuura