8/18 … 営業日誌 / ショベルばかり

今日も大変多くのお客様にご来店頂き、ありがとうございました。


まずはこちら。今年の5月に納車しました1982年のFXBでトラブル。
 
 

ソレノイド〜の所からオイルが漏れてくるとの事で確認を….
 
注意〜註釈 / 標準のFXBはベルトドライブにつき、乾式クラッチでオイルで満たされておらず漏れてくることはありません。
 
このFXBは通常一次減速をドライブチェーン駆動に改造し、さらにエボ以降同様にプライマリー内部をオイルで潤滑さすよう改造してある事でメンテナンス周期の大幅な簡略化を目的としている。
 
 
 
 
 
ソレノイドの取り付け座面かぁ〜?? 
 
グィーッとライト片手に覗き込んでみると、お?? 奥側はカラっから。
 
漏れていたのは実はそこじゃなく、ソレノイド本体にある、バッテリーケーブルを接続するターミナル部。
 
 
ラバーブーツをめくると、オイルがボタボタッと。え、ここ?
 
 
一応ソレノイドを外してみようとネジを緩めると、プライマリー内部から炭酸飲料のキャップを開けた時と同様の、「プシュー」音。「おお、結構圧力高いねえ。」思ってた以上にプシュー音が大きかったのでちょっと驚いた。
 
 
オイル一切漏らさないように改造した結果、温感時にプライマリー内部の圧力が高い状態になった際、気密性がバッチリすぎて、圧力の逃げ場を求め、この車両に取り付けていたソレノイドが負けて、電気端子のネジ部からオイルが染みて出てきたという事だった。
 
元々がガバガバだったFXB。クローズドプライマリー仕様にするため、苦心して仕上げたがソレノイドの事は全く心配してなかったというオチ。
 
 
新品のソレノイドと、思いつく対策を施し、交換して様子見。ご成約納車後の保証対象で対応。
 
これでも出てくるようなら、プレッシャーリリースを取り付けなきゃイケマセン。ちょっと乗っただけで症状は出ないはずなので、また経過を教えてくださいね。
 
 
 
 
 
……….
 
 
 

昼飯兼ね、スキマ時間に試運転を重ねる。ここで往復45キロくらい。
 
行き帰りの間、加速感とかは良いのだけど、パーシャルで走行する際エンジン温度が冷・暖・熱に対してそれぞれミクスチャーがナーバス。対策を練りながら作業するとします。
 
 
 
……….
 
 
 

Tさんの車両、午前中にツーリング後、メンテナンス等と、とあるテスト、で入庫。
 
 

オイル交換・イグニッションコイルと、プラグコード・テスト中の新商品。
 
 

オイルにはいつもの添加剤を入れ、交換。
 
 

抜いたオイルもこの通り。
 
 

ビフォー
 
 

アフター … コイル・プラグコードは任意での予防的な交換であって、明らかな不具合が出ていた訳ではない。いつもの「キレたくないから事前交換」でっす。
 
 

コイルに、45のメタルステッカーをおまけ。
 
 

これがテスト中の新商品。 なんのこっちゃ?? これはキャブレターの中に入れて使います。
 
プラシーボ効果があっちゃいかんので、あえて効果も機能も説明はナッシング。もちろんお試しでコメント欲しいのでお代は頂いてません。
 
その代わり、このモノの姿も見せずで。
 
「作ってみたものをキャブに入れます」と、「キャブのジェットは変えてませんよー」だけ。
 
 
 
……….
 
  
 
小一時間ほどして、Tさんからお電話を頂きインプレ頂戴しましたぜ。
  
「マサ、お前、ええもん作ったのー」とコメント♪ 頂きました♪

(開店当初から続く昔からの馴染みな人で遠慮なく辛口DRYな人だけに、ちょっと嬉しい)
 
  
出だしからも体感できたようで、加速感も滑らか。
 
排気音も変わり、高速道路ではもうプラス10キロでもいける余裕があるとか。
 
こりゃプラシーボじゃ成せない結果でしょう♪ 
 
 
 
……….
 
 
 
 
 

さて、続きの1984y FXSB。 パーシャルでナーバスなの解決しました。
 

プラグを変えることに。取り外したチャンピオンのRN12YCプラグ。


ワイドレンジ仕様のプラグを用い、ギャップを元々1mmにしていたものを、狙って広く設定した上で、キャブレターも再度調整。するとピタッと治まった。
 
パーシャルで走行する際エンジン温度が冷・暖・熱でもナーバスでなくなり、加速感もブリブリと気持ちいい感じ。必然的に、走りも、もっと良くなるわけで。

さて、やーっと。完成しましたーとご連絡出来ます。お待たせしましたー。
 
 

 
 
 
 
インジェクション車の様にある程度、理詰め出来るものとは違い、想像力がないと片付かない問題が多い。同じ様な仕様にして、どれとって、同じじゃないこの生き物みたいなものが相手だとルーチンが出来ない。くたびれます。やり甲斐はあるけど。
 
お金も相応にかかりますが、バッチリになる様、頑張ってます。
 
 
 

そんな事で、エンジンもOHをしてから結構走りました。
 
 

オドメーターに記録を残してあります。
 
 

この走行中に、実はリアブレーキに問題が生じてしまい….なんでこのタイミング??って事、ショベルではありがちだったり。
 
ブレーキディスクを新調し、対策、DOT5フルード入れ替え、その他調整を行い症状は解消。
 
この確認もあり、いつもより距離が増えてしまった。
 
 

お客様には、ちょっと遠回りして帰るつもりで、時間に余裕持ってお越しくださいね、とお伝えしました。
 
 
そのくらい、今回のエンジンOHでは、化けてます。
 
 
Posted by M.Yasuura