エンジンから。詳細にはタペットから、特有のカンカン音が盛大にしていました。　
　
　

カムカバーを取ると、おーやおや。　
　
ずーいぶん大きな破片あーるじゃないの。
　
　

こんな大きいの？　なんだろうか。
　
　
　
　
　

やっぱ、思ってた通りの、フロント。インテーク側のタペット。落とせんわ、抜けもせんわ。
　
　

結構なダメージあります。
　
　

ダメージのあったタペットの直下にあったカムシャフトにはダメージが。
　
　

ダメージがあるタペットは露骨で、背丈が低くなっている。その他のタペットは、66668kmでも、まだ使える様子。まあ、変えますけどね。
　
　

恐らく、タペットのローラーが初め壊れて、動きが止まったタペットローラー。
　

だけど、気付かずそのまま動力伝達に用いられ、カムシャフトからの連続する動力伝達の結果、今のような磨耗して変形した形で出てきたんだろうな。想像です。　
　
　
　
ここまでは想定内の故障箇所。
　
　
　

カム周りで異常が起こると、真っ先に壊れるのはオイルポンプ。オイルポンプの戻り側で異物を吸い上げてしまうと、トロコイドギアの隙間は物凄い狭いので、具体的な大きさにもなれば、それは即、破壊に、破断に、繋がる。
　

壊れてなかったんだから。本当にサラッサラで微小な破片しか通過してなかったと見れる。
　

エンジンオイルのオイルパン側からは、破片などは出てこなかった。
　

それでも、戻り側のオイルポンプ、トロコイドギアは目視ではさっぱり解らない具合だが、噛み込ませて動かすと動きが渋くなっている。その為、中古の純正オイルポンプに交換した。合わせ、エンジンはフラッシングオイルを入れ、回した。
　

純正のSE255は使えないので、これで、カムに乗せますよ。
　

555TQ / トルクスター✨
　
SE110のエンジンは、標準的に低圧縮でいて、既に高トルク発生状態。カムの選定がとてもシビアになる。
　
バランスを考慮するとSE110では、小磯さんがデザインした555TQ / トルクスターくらいしか選べない。
　
　

カムチェーンテンショナーのシューも、66668kmですが、まだまだ使える状態。状況確認後に再使用の処方。
　
　

真新しいカムを組み込みます。
　
　

タペットは、プレミアムなタペットを組みます。が、このタペット、ついこの前「廃盤」の知らせが。

今後は、普通のタペットの一択になると。それも、別に悪いものではなく、純正同等品で、かつ廉価版。

今は、プレミアムなタペットと、普通のタペット、どちらかお客様に選んで頂けます。　

プレミアムなタペットは、残り７セット。プレミアムがいいのなら、お早めに。
　
　

しかし、分解時に確認している、RunOut値は、物凄い整っていた。これは、走り方だろう。
　
　

さーて、ダイノルームにやってきました。ここで、調整を加えます。
　
　

低回転トルク落ち込み最小に、モリモリっと。
　
　

当社、最良仕様のSE110との比較。カムの選定が同じなので似たパワーカーブですが、同じSE110でもここまで違う。エンジンって面白い。
　
　

ガスの値も基準値内。3% / 1000ppmvolが上限値
　

更に調整を加えた。余裕でクリア。
　
　

チューニングが終わったら、次は車検整備。
　
当社は認証工場なので、ブレーキ周りの分解整備が行えます。
　

リアのブレーキパッド。清掃・洗浄と、面取り。
　

　
　

ブレーキフルードは、標準的に交換するのが内容となっている。もちろんABSも動かしフルード交換。クラッチが油圧の場合はそれも含む。整備事業者さん各々で判断が異なるところと思われるが、
　

クーラントが少ない
　

補充する
　

フロントのブレーキパッド。右側は、交換したのではなく、特殊な洗浄装置を用いて洗浄して綺麗になっています。厚みは、車検に受かるほどですが、年間10,000キロペースで増える距離では、次回車検までは持ちません。
　
走行距離をベースに整備判断を行い、交換をするか判断をしますが、当該車両のように、定期的にオイル交換やタイヤ交換など、メンテナンスでご入庫頂いている履歴があり、当社での整備実績が伴っているので、車両の内容が把握できている。その為、車検時には結果的に安価に済んでいます。それが、たとえCVOであろうとも。
　
車検代を安く上げ、高い整備内容を求めるのなら、継続的に整備を依頼する。我々も責任が伴う仕事。これが最良です。
　
　
引き続き車検整備を行なって参りますが、当車両の記事はここまで。
　
　
https://www.45degree.net/order.htm
お問い合わせはこちらから。
　
　
posted by M.Yasuura
　
　

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