「Injection インジェクション」カテゴリーアーカイブ

07yナイトレのポテト仕様 チューニング

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ゼロナナ・FXSTB ナイトトレインのインジェクションチューニングです。
 
エアクリーナーはファンネル形状、EXはサンティでインナーバッフルは汎用品を用いて自作されたとの事です。
 
では、ダイノに載せる前に「ダイノ前点検整備」といきましょか。
 
 
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スロットルの遊び調整とバタフライの全開調整。
 
 
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これ、リアの空気圧。少ないですね。
 
 
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エンジンオイルを交換 (オイル量も少なかったです)
 
 
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仕上げにスパークプラグ 角が丸くなっていますので、交換。(エンジンオイルと同じ位で交換するのが好ましいですね。)
 
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ナイトライダーも取り外し・・・
 
ダイノに載せてチューニングにかかります。
 
 
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チューニングの前後での比較です。
 
この度は、Youtubeへ動画でアップしましたので、ご覧下さい。
 
 

 
 
 
ではでは
 
 
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マサでした。

インジェクションチューニングの番外編!? XL1200RのECM交換 その2

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さて、続きです。
トランプの2in1にKhrome Worksのサイレンサ エアクリはS&Sの新しいぶん。
エンジンコントロールモジュール交換後、ダイノにてチューニング開始です。が、その前に、これを変えてました。
 
 
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フロントのプーリーを日本仕様の30Tから29Tへチェンジ。
それに伴い、スピードメータの再調整が必要になります。
 
 
その後、チューニングです。
 
 
チューニング中の様子はありませんが・・・
デルファイのECMを、書き替える、前後での比較といきましょうか。
 
 
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こちらが、デルファイECMを書き替える前後での比較。
赤いグラフが、書き換えた後のグラフです。
 
 
で、気になるサンダーマックスとの比較ですが、こちら・・・
 
 
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赤いグラフはそのまま残し、サンダーマックスでのデーターを青いグラフで表示しました。
これは、具体的な機能説明までしなければならないので、この度は割愛しておきます。すいません。
 
 
その後、オーナー様へ納車直前、試運転を依頼してきた時の感想は「乗りやすくなった!」と仰っておられました。
 
不安要素取り除きつつのインジェクションチューニングにも、務めていきます。
 
 
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プーリー交換で、狂っている為に60kmをさしているスピードメーターも
 
 
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この実速度でした!シャーシダイナモで出た数値は、確かなものです。
しかし、この年式のXL1200Rでは、表示された速度に合わせたのでは、日本では不適切です。
年式で異なるのですが、スピードメーターの誤差をプラス・マイナス何%にしなさい、という決まりが法令で定められています。(運輸局が定めた認証工場なら当然に知っている人が1人はいます)
最近ではスピード違反の言い訳を防ぐためか、プラス誤差しか認められなくなっています(登録年式が新しいもののみ)
 
この度は、その計算に従い
正しい速度を元に、誤差を再現してあります。
 
調整後、は、誤差を含めた、「正しい値」でした。
 
以前聞いた話で、フルコンに交換して、燃費が悪くなった原因は、スピードメーターがきっちり出るから、以前の燃費計算と合わないんだよ、という話を聞いた事があります。凄い話で驚きました。それが事実としたら、ちょっとマズイんじゃない??というのも、年式によっては出てきます。フルコン交換後は、出荷されるショップ次第では、そういう事もある事を認識してくださいネ。
 
ではでは
 
 
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マサでした。

インジェクションチューニングの番外編!? XL1200RのECM交換

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2008年式XL1200Rご入庫。兵庫県からのお客様です。
サンダーマックスを使っていて、おかしな症状が出て・・・・と詳しく症状を伺うと、ふむふむ、なるほど・・・あー、それは、もしかして、あれだろうな・・・という事で、念の為に純正のエンジンコントロールモジュールを持ってきてもらうようお願いしていました。 
 
サンダーマックスを使った後、他方にてT社のモジュールに交換すると格段に調子が悪くなり、その後サンダーマックスに戻して今に至るという経歴ですが、いずれにせよ、インジェクションで、あってはならない、とても疲れて、とても不安なトラブルを経験されているので、最も安定したチューニングにしたほうが良いと判断。サンダーマックスはとりはずし、デルファイのエンジンコントロールモジュールに換えましょう、もうこのトラブルの類はなくしましょう、という事で、出来るだけ理解して頂きたい思いでご説明した後、ご提案させて頂きました。
 
・・・・設定値を、自由に変えることが出来るものは、結果として、良い方にも悪い方にも、どちらにも、行くことが出来るのですが、この手のトラブル、グッときますねぇ〜。はい、僕はガッツリ経験者です!
 
 
((((これはすべてのインジェクションチューニングに、全く同様に言える事!怖いところもあるんですよ))))
 
 
フルコンへの交換は、「熟成されたチューナー」が手を加えることでの完成度の高さの要因も、相当にある事が認識として、少しづつ浸透しつつあります。
 
しかし今回の問題は使っていく間の経年変化が原因。
その事を含めた「特徴」をオーナー様自身が、とても理解してサンダーマックスを使っているのなら、なんら問題ありませんが、経年変化によって生じる変化や、それによって消耗部品で生じる必要経費、例えチューニングをきちんとしていたとしても、安定して走って欲しい末端のユーザー様の意見を取り入れると、それは難しい所もあるのではないか??というのが僕の持論です。オーナー様も思い当たる節や感じておられた部分もあったのかもしれません。その日のうちにご提案の内容を快諾頂きました。
 
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こちらのデルファイECMに交換し、内部を書き換えてチューニングしていく事になりました。
 
 
つづく。
 
 
masa
ではでは
 
マサでした。

13y XL883N インジェクションチューニング

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2012年の締め括りのインジェクションチューニング
このお客様は45が開店当初からお付き合いのあるお客様。かれこれ16年位前!
 
最近ハーレーに再び乗り始めたとの事
13年のXL883Nをチョイスされたようです。
 
今現在はSEのエアクリに北米純正のマフラーですが
インジェクション883特有の違和感が気になっている様子でした。
 
インジェクション883特有の違和感は、(1200でも感じられるところですが)
1:トルクの落ち込み
2:加速が伸び悩む
3:エンジン始動時のアイドル回転数が高い
 
この3点はお客様から「どうにかならない?」と尋ねられる事が多いですが
 
僕が感じる違和感は、更に加えて
4:アイドリングでハンチングしている症状を見かける(完全フルノーマル)
5:エンジンが十分に温まるまで、アクセル開かなくても勝手に加速していく
 
トルクの落ち込みと、加速の伸び悩みについては、パワーカーブを見ていただければ解消されているのは一目瞭然ですが、その他、エンジン始動時からの回転数の高さについては、あまり語られることはありませんし、アクセル開かなくても勝手に加速していく事についても同様。ハンチングについてはエンジンがストールするほどでは無いので問題では無いと言えば無いのですが、あまり気持ちの良いものではありません。キャブ車で聞き慣れた音がインジェクション車からプスッと聞こえるのは相当違和感があります。。。えっ、これフルノーマルだよ??
 
一言にインジェクションチューニングと言っても、(チューニングする人で差があるところですが)こちらも違和感がない程度に調整を施す事が可能です。純正ECMの書き換えであっても、それが可能です。883で、エンジン始動時に異様に高い回転数って、実はどうにかなるんですよ!これ、もしかして朗報??
 
 
さて、いつも通りチューニングにかかるとしませう。
XL883N(2013年モデル)のチューニング依頼入りました!コショウの効いたポテトサラダでのオーダーです!
 
 
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まずはこちらが北米+SEエアクリのチューニング前・・・

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で連結部を独立させるものが入っています。電気の「合成抵抗」をご存知であれば、この状態は合成抵抗キャンセル状態です。

純正マフラーですから、抜けたマフラーではありません。という事は、これが起こす影響は数式化したように、すぐにお分かりになるかと。。

音は静かで、パワーを引き出したいので、再び合成抵抗状態にするべく、この蓋は取り外します。。

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インターコネクトガスケットもチェンジ!!!
 
 
蓋を取り外した状態でチューニングに取り掛かる。

チューニングには直近で作った同等仕様のデーターを用いました。
こちらの記事でもアップしています。https://www.45degree.net/blog/?p=9673
 
 
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そのデータを入れてのロールオンテスト。
緑色のグラフがデータのみいれた状態です。
このままでは解りませんが、これからきちんとチューニングしていくと
 
 
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こういう事になるんです。
最終的に馬力は10hp、トルクは1.5kg-Mも変化しました。
 
 
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落ち込みの大きかった低回転域でのトルクも、8割増し!
 
 
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もし、僕が「同じ仕様だからデータだけ入れて終わらせりゃイイわ」と手抜きしていたなら、緑色のグラフで終わっていたでしょう。比較するとこれだけ違いが現れます。もちろん純正時と比べると遥かに良くなっているのですが、パワーが上がっていない以前に車両に対して適切に合わせられていないので、データだけ入れたのではチューニング(調律)したとは言えません。音楽、楽器を触っている人には当然の話だと思います。
 
具体的に、ハーレーのインジェクションsystemで重要な「Volumetric Efficiency (略してVE)」の値は60%〜70%の範囲で書き換えた。マフラー、エアクリーナーが同じ仕様でエンジンも同じ、排気量も・・・という同一条件であっても、同じマップにはならないという実例。手間はかかりますが手抜きをしないという事が重要です。コンピューターなのでデータという目には見えないもの。「きちんとチューニングしてあります」と言われてしまえば、それ以上の確かめようはお客様サイドでは術がありませんから、誠実にチューニングしているか否かは重要です。
 
 
(45でECMチューニングを通販しない理由はここにあります 原則 現車合わせなので)
 
 

音はこんな感じのポテトサラダです。
 
 
お客様へ納車後
「凄く乗りやすくパワフル!」とコメント頂きました!
 
 
という事で、2012年のチューニングは2013年モデルのXL883Nで仕事納めとさせて頂きました。
 
 
 
ではでは!
 

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マサでした。