「ソフテイル(FXST/FLST)」カテゴリーアーカイブ

パワービジョン化とマフラー交換です(^▽^)


2011年モデルFLTRXのパワービジョン化と、セッティングです!
エアクリーナーは定番のS&Sのティアドロップエアクリーナーと、モーターステージ製の2in1in2ヘッダーパイプでセッティングに挑みます。
 

パワービジョン前後でのパワー比較です!
 
最高出力付近なんて最高速度アタックに使う位??
普段は滅多に使いませんので、ほとんど自慢の領域です(^^ゞ
 
大切なのはアクセルを開けた時のフィーリング「アクセレーション」と、トルクの立ち上がり方です。急激に立ち上がっても乗りにくく、かといって純正の様にアクセルを開ける楽しさが伴わないようでは、なんの為のセッティングか、といった所。でも、これは乗り手の好き好きによりけりで、セッティング前に詳しく方向性について検討させて頂いてます。
 
普通にも走れるし、かといって、アクセレーションにドラマがある、スロットルレスポンスも極力良く、そういった感じに仕上げました。
 
 

そしてお次はエヴォのファットボーイへ、ツーリングモデル用のマフラーを組み付けます。ステーを制作して溶接しまして・・・
 

 

マフラーの組み付けが出来ました!
ファットボーイの純正エキパイからの変更ですから、大幅なルックス変更です。
 
今回取り付けたサイレンサーの、全長といい、外径といい、ツーリングモデル用には見えないアスペクト比に収まりました。このあと、ツーリングモデル用のハードケース取り付けにかかるのですが、これならばっちり決まるでしょうね(・∀・)
 
マフラーを交換したのだから、ちょいと調整をば・・・と、エンジンをかけようとするも、始動しにくく、なんでだろうかと見ていると、プラグはポイント点火向けがついていますし、プラグギャップは0.6ミリと狭く、その辺を調整。走ってみると、柔らかい加速感である事と、エンジン仕様に適していない事からガバナーのスプリングを変更させて頂きました。
 

ガバナースプリングを、Tuneable アドバンスウェイトスプリングに変更。シルバー・ゴールドのレシオを組み付け調整しました。
https://www.45degree.net/blog/?p=230
https://www.45degree.net/blog/?p=2139
 
以前の柔らかい加速感から、硬い加速感になりました。せっかく左右2本だしに変更したのだから、後ろで、パッパッパッパッと、左右で歯切れたステレオサウンドが楽しめなきゃね。今回マフラー一式組み付けでしたので、セッティング費サービスで出来る範囲で収めたので本来同時にお勧めしたい「キャブレターセッティング」はできなかったのが心残り・・・。
 
さて、今日から夏季休暇です。
といっても、少しある残務を済ませてからですが!家族を連れて羽を伸ばしてきますm(_ _)m
 

オイル漏れ 原因判明也(-_-;)


ソフテイル ロッカーのエンジンオイルタンク下の辺りから、オイルがぽたぽたと結構な量が滴り落ちるオイル漏れが起こっていました。パーツ持ち込みにて、スターター回りのシールを渡されましたのでスターターを割り交換しましたが、再びオイル漏れが発生してしまいました。車両を迎えに行き帰社後、再び分解し慎重に組立直しましたが再びオイル漏れを起こしまして。単純なオイル漏れだと思い込んでいた私がいけないのです。
 
超本腰を入れて原因調査をした結果、確実にココだ!という原因がわかりました。
オイル漏れのプロセスをお伝えする事は出来ますが、簡単に言えば「こりゃ構造上の欠陥だ!」という結論であります。
 
過去、色々原因不明のオイル漏れで「オイル入れすぎているのですかね〜???」という質問があったなあ・・あの電話、もしかしてこの事だったのかも、なあ・・・・と、点が線に繋がった感じです。運の良し悪しで、2006年以降のFXD、2007年以降の全ツインカムモデル、エボ以降のスポーツスターには構造上起こりうるオイル漏れです。

シート選び(^v^)


2種あるヴィンテージシートを選んでもらっています(・∀・)
 

このシートはシートベースが綺麗だね。鉄板をプレスというのもGoodです。
FRPで作ったこういう形状のシートベースを時々みかけますが、高い割に見かけばかりのポンコツでとても残念な気持ちになります。
 
 
どちらも良いのだけど・・・・と、選んだのは、飾りの付いていないシート。(下のシートだね)
このシートは、オレンジ・カウンティ・チョッパーズ(OCC)作のファイアーバイクに取り付けられていたシートと、同品です。


 
 
このシートに、レールを付けまして、ボリュームを増します。
 
 

 
 

 

雰囲気が、とても良くなりました!(・∀・)
 

晴れそうですね!

17日は 晴ればれ、晴れそうですね!
 
連日の暑さから思うと、カンカン照りになりそうですから、日焼け後のホテリを防ぐ為にも「長袖」、お勧めです!(-_-;)
  
 
 

さてさて。まずはご報告ですが、ホームページにて掲載しておりました2005年FLTRは無事に新しいオーナーが決まりました。来週からご納車に向けた整備を始めていきます。
 
 
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続きを読む 晴れそうですね!

診断から見える箱物販売の中身とは??

重症患者様がご来店です。
TC96エンジン、ソフテイルカスタム。
 
ギアードライブカムシャフトの26HGが組み込まれ、某フルコン(名誉を尊重し、詳しくは書きません。) が取り付けられています。エアクリーナーはスクリーミンイーグルのハイフロー、 スクリーミンイーグルロゴのスリップオンという内容。
 
オーナー様曰く、「アイドリングは下がった、けども、走っていて全然面白くない。カムまで変えているのにギアを一つ落とさないと加速もしない。純正でマフラーだけ変えているのときのほうがよっぽど良かった!!!」と伺っていました。 (それに近いニュアンスかもしれません (;´Д`) ) 
 
燃費は、街乗りで6〜7km  高速道路に行くと21km前後になると、伺っており、相当な開きがあります。
 
 
 
 
現状での試運転が必要だと判断しましたので、テストライドに出かけましたが・・・・
 
端的に、エンジンが嫌々回っているような・・・・確かにオーナー様が仰る通りですが、どう、評価して良いのか、とても難しいと思いました。
 
食感で例えるなら、脂が乗って口の中でとろけながらも風味と味がブワッと広がり、柔らかな噛みごたえのあるジューシーなお肉ではなくて、味気のないカサカサに乾いた安っぽい赤身を食べているような・・・・そんな食感に近い印象。
 
少なくとも45で行う、チューニングを施したキャブレター車でも、インジェクションチューニングを施したツインカムエンジンでも、感じられる感覚、ドッドッドッドドドドドと、前進しつつも、プリプリとリアタイヤがアスファルトを蹴る時に生ずる鼓動感前進力をお尻に感じながらも溢れるトルクをスロットルで制御している感覚とは程遠い。

カムシャフトが26HGに変わっていたとしても、このカムシャフトはハイカムとは呼べないカムシャフト。ごくごく普通の類のカムが原因でこのような走り味になるとは、考えられません。
 
そして、ある場面で、アクセルを開けると同時にエンジンが「しゃくる」感触が伝わってきたときに、おおよそ、この某フルコンの内容が見えました。
 
 
とりあえず、、走っていて全然面白くない。と仰っている原因を探るべく、弊社シャーシダイナモで精密診断を行う事に、しました。

いつもならECMに接続し内部のデーターを見る所ですが、このフルコンは決まりがあるようで、取り扱うには「訓練」をうけないといけないようです。私は、「それに必要な訓練」は受けていません。

そのため、ECM本体を触らなくともいける、スキャンツールを用い、シャーシダイナモ上にて実際に動いているときの「状況」をロギングし診断する事にしました。
 
 
 

計測後。かなりの量の黒い煙がマフラーから吐き出され、モヤっています。
 
 
 

まずはパワーチェックで最大値の馬力とトルクを測定。68馬力 10.95kgが最大値でした。
 
では、次にギアードライブ化されていない、普通のTC96と比較してみましょう。マフラーの性能でデーターに開きが出てしまいますので、比較の正確性を保つために、同じくスクリーミンイーグルロゴのマフラーが取り付けられたデーターとオーバーラップさせてみます。比較するため、迷わないように「青いグラフがこのソフテイルカスタム」であります。
 
 

赤いグラフが、純正TC96エンジン スクリーミンイーグルロゴマフラー プロ・スーパーチューナー(以前記事に載せました 参照
 
青いグラフが、TW26HGカムシャフトが組み込まれ、スクリーミンイーグルロゴのマフラー 某フルコンがついているソフテイルカスタム。
 
カムシャフトを変えているほうが、明らかにパワーが下がっている不思議な出来事。
 
では次に、最大値ではなく、普段使っている回転域での状況を見ていきます。
 
 

 

1速ギアにいれ、停止状態から半クラ発進 6速巡航 速度120kmまでの状況を時間グラフにて表示。
 

4速ギアー固定、46kmから60kmまでの速度域、エンジン回転数1,500rpm〜2,000rpmの範囲において、前に車走り、頭を抑えられている時をイメージして走っているときの実稼働状況。時間グラフにて表示。
 
診断をしてみて解ったのは、目標空燃比は、アイドリングを含めた全域においてほぼ13(A/F)以下。12.5以下を主に使っている様子。そのため、その空燃比に狙って向かってしまう事からあまりスロットルを開いていない時にまで燃料を送りすぎている傾向にあり、しかし、目標空燃比に対して実際のA/Fは常に迷い気味で加速したい時に使うアクセル操作ではガソリンの供給が少なく、必要に十分なガソリンを送りはじめるのはワンテンポ遅れてから。巡航時の負荷がかかっていない時の点火タイミングも気になります。 燃費の、街乗りで6〜7km  高速道路に行くと21km前後になるというのも、頷ける様子が見れました。コンピューターが学習しますから・・・!よく聞く言葉かもしれません。しかし、その学習が、どれほど頼りになるのかもここで判ります。
 
 
フルコンにする・・・・それは、データを入れ変えることができるツールとしてお考え下さい。セッティングを変える事ができる、箱物です。入れたり、出したり、自由にしているのです。そこで、肝心なのは、メーカーよりも、エンジンをどのように動かすのかの、エンジンマネージメントデーター。変えることが出来るという事は、間違った方向にすら変わる事もある、という事。間違った方向になっている場合、キャブレター車よりも、よほど調子が悪い事にすらなりかねません。
 
この、重症患者様。
TC96エンジン、ソフテイルカスタム。
  
実は、試運転後、念の為にスパークプラグを見ると、真っ黒で、ススだらけでした。インジェクションで、この状況は普通ではありませんし、ありえません。
 
チューニングといっても、セッティングと言っても、様々です。要は、セッティングする人が、いかにバイクに対して合わせてくれているか、そこがなにより大切です。

インジェクションといえど箱物販売でワイドバンドO2で補正してすんなりとチューニングが出来るほど万能な物ではないのだよ。