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腰上オーバーホールついでのMedi-Bright


2003年XLH1200C ゼロサンの1200カスタムのエンジン腰上O/H。
プッシュロッドカバーの下からエンジンオイル流出事件によりガスケット交換を余儀なくされた1200Cですが、ついでに腰上のオーバーホールをば。このメニューにはシリンダーヘッドのシートカットと、バルブのリフェースが含まれます。これからご紹介しますMedi-Brightは別途となりますが、それでもやる価値は十分あるので、ご紹介しておきます。
 
弊社では「Medi-Bright」というウルトラ綺麗に出来る処理を行なっておりますが、エンジン分解した時になら、出来るMedi-Brightをご覧いれましょう。
 

シリンダーの側面にある色が載っていない所、ハイライトが、汚れていますが、接近すると白いサビも見られます。
 

シリンダヘッドのハイライトにも同じく。汚れも多数で、白いサビも見られます。
 

こちらはシリンダーヘッド内の具合。オイルが焼けた様子が見えます。
 
ハイライト表面を、よーーーくみた事は、ありますか?だんだんと機械加工の跡が続いています。
 
シリンダーやヘッドのハイライト表面に、サビが出ているのを見ると、アルミを磨いた経験のある人で道具を持っている人なら、ピンときて、そこを、ペーパーヤスリや、スポンジ研磨剤などで擦ってなだらかにしようと、するかと思います。
 
だけど、そうすると、サビて腐食した面は徐々に無くなり、一部分だけ、ツルッとしてしまいハイライトの風合いが変化してしまいますが、人から言わせれば言われなきゃ判らない程度でも、それをやった本人には見逃すことが出来ない事態。要するにすべてやれば良い事で、すべてやらざるを得なくなるとも言いますが、そのサビの腐食の程度によっては、とても大変な作業です。
 
そこから、さらにキラッと光らせようと、コンパウンドを使った日にゃ、黒くペイントされた所に付着して、とんでもない白いシミになってしまい、ここまで行き着いた人は、激しいディープスタックをやらかした事に落ち込んで、このやるせない事態にすべてを放り投げて思い切りビールでも呑んでしまってるハズ。いまここで、ウンウンと頷いている人が何名かいらっしゃるかと思います。知らずにやると、大変ですね。まあ、ちなみにこれはワタシのだいぶ前の体験談ですが。
 
という事で、手先やウエス使いが起用で上手いな人ならまだしも、ポリッシュされたアルミを綺麗にするのより、はるかに厄介な事になり、個人的には、あんまりお勧め出来ない方法です。
 
純正の風合いを出来るだけ取り戻したい人や、ソツのない仕上げをお求めのお客様には、Medi-Brightでの処理がお勧め。かなり気に入って頂けるかと。ちなみに、あのコンパウンドで白くなったのもMedi-Brightで落とせますよ(笑)
 
 
 
では!Medi-Bright処理後の写真を載せていきます。
 
 

まずはシリンダー。
Medi-Bright処理前と比較してみてください↓
 

ご覧の通りですが、実物を間近で仕上げ表面をよーくみると、フラットで違和感のない仕上がりです。
 
 

シリンダーヘッドのハイライトも、このとおり。
 

以前はこれですから、かなり綺麗になりましたね。
 
先のシリンダーも、このヘッドも、そうですが、黒いペイント部分も、一枚皮が剥けたようにさっぱりと綺麗になり、黒がより際立ち引き締まった様にも見えます。
 
 

シリンダーヘッド内の汚れも、この通り。
 

 
エンジン腰上や、エンジンそのものの、オーバーホール時や、ガスケット交換と同時に、Medi-Bright 如何でしょう?? もちろん、Medi-brightは、ホイールや、そのほか色々出来ます。
 
 
ではでは(´ー`)/~~
 
 

そのCVO 余地有り!

110ci CVOでインジェクションチューニングの可能性を垣間見ました。
 
オールストック(すべてノーマル)でのインジェクションチューニング。
 

題:全部ノーマルで変化があるのか?

 
 
皆さんマフラー交換してからのインジェクションチューニングが大多数ですので、これは非常に興味深いな・・・と思いながら、取り掛かりかかる。
 
まずはノーマル状態での診断から入ります。同時に日本仕様のノーマルの生データーも抽出し、分析していきます。
 

さて、日本仕様は薄い、薄い、薄い と誰に擦り込まれたのか呪文の様に唱え、まるで脅し文句の様にも聞こえます。
 
日本仕様は、という事は、日本仕様以外の、(代表として)アメリカで販売されているいわゆる北米仕様のハーレーは「薄くない」という事でしょう。ホントでしょうか??
 
私は北米仕様の「純正ECMに入っている生データー」は見たことはないのであくまで推測ですが、よく言われる日本仕様とアメリカ仕様の違い・・・マフラーの違いはあるので元々設定される体積効率については違いがあるのがあって然るべき。体積効率で薄い濃いを語るものではないので、ここまではなんの問題もない。

ここはあえて、「ある、カモ?」の話ではありますが。各社、SE / TTS / Dynojet / テクノリサーチ等々、アメリカで販売されているチューニングキャリブレーションを覗いてみてもクローズドループで動かしている領域は広域にあり、日本仕様の生データを覗いてみても、同等あるようでそういう部分でのガソリンと空気の比率は日本もアメリカも違いはないように思われます。そのクローズドループもナローバンドなので幅も知れている事から、その設定出来る範囲の中で、ガソリンと空気の比率の違いがあったとしても、それぞれの差はそう違いがない、という事は意図的に日本仕様が特別「薄い」という訳でもない、という結論に至っています。
 
例えばそれが14.7:1のストイキ領域で動かす日本仕様に対して、同領域で北米仕様は14.0:1とか、そこまであれば話は別ですが・・・・。推測の域はでませんが、そういう設定で動いているコンピューターから想像出来る事を並べてみた。
 
 
 
話を戻して。

このチューニング依頼のCVOをシャーシダイナモ上で診ると、箇所によっては薄い所もありましたが、実はめっちゃ濃いかったりもしていたり、でもそれは日本仕様の生データ・マップを診てみると納得驚くほどガタガタな仕上がりで起こっていた事であった。
 
すると、インジェクション車での、純正のデーターが純正仕様にふさわしいという「絶対論」はここで崩壊してしまったのであり・・・・・。こうなってくれば、俄然やる気で腕を奮って頑張ってみまSHOW!
 
 

という事で、間端折りますが、全体的に「改善の余地アリ」にて、ノーマルCVOをノーマルマフラーのまま本格的にインジェクションチューニングを行う。
 
 
そして、チューニング前後でのロールオンテストを行い、ダイノデーターを比較。
 

青:オールストックのダイノデーター
赤:弊社でインジェクションチューニングを行なった後のダイノデーター
 
ノーマルでも気持ちよく走りたい、と思っている人だっているハズです。マフラー変えてないからインジェクションチューニング出来ないと諦めている人がもしいらっしゃるのであれば、これは朗報かもしれません。これは、実際に行なってみて、わかりましたが、お勧め出来ます。もちろん車検に通る内容にも出来ます。
 
と、このCVOのオーナー様から感想を頂戴致しましたのでここに掲載させて頂きます。
 
「全体で前に出る力が一回り強くなっています。行きは6速で2千回転で走っていたのですが、帰りは6速1700回転で巡行できました。またアクセルを開けた時に一息ついてから反応していたのがダイレクトになったのと後輪が前に出る力が以前と違って力強くアクセル開けるのが怖いくらいです。市内を走る時1速2速3速のつながりもスムースになりました。チューニング前はアクセルを開けてもガボッと吸気音だけが先にして後輪に動力が伝わるのが一息ついてからと伝わる力があまり感じなかったのがチューニング後はアクセルを開けた分だけ後輪がアスファルトを蹴ってぐーっとバイクが加速していきます。ご近所に配慮してノーマルマフラーで我慢している方やノーマルマフラーで良いのだけど物足りないなと感じている方におすすめですね。保浦さんにお願いして良かったです。」
 
大変満足して頂いたようで、良かったです(^o^)/

2006y XL883Rのキャブ交換!


松山からお越しのK様!ゼロロクのぱぱさんR。最終キャブ車のキャブ交換!
 
 
 
 

ストックキャブは取り外し、Full-Tune CVのTOURING仕様のキャブレターを・・・・
 

追加サンダージェット取り付けでオーダー頂きました。
エアクリーナーも交換となりますが、S&Sのエアーストリームをチョイス。
 

まだカバーを付けてないステルス状態。これはこれでアリですね。
 

 

エアクリーナーカバーの張り出しも最小です。
 
最後にパワーチェックのカーブを載せて締めたいと思います。
 
次の課題!まだお楽しみありますから、じっくりやっていきましょう(^v^)
 
 

青いグラフはオールストックの883(EFI)
赤いグラフはこの883Rです。
 
マフラーはMS製の6mmで独立菅
エアクリーナーはS&S Air Stream
イグニッションはストックという内容です。
 

 

2011y FXCWCのブラックボックスチューニング

土曜・日曜と沢山のご来店ありがとうございました!
バタバタしてまして、十分な応対が出来なかったお客様、色んなご相談などあったと思います。これに懲りずまたお立ち寄り下さい。
 
さて、土曜の朝から日曜のお昼までお預かりでインジェクションチューニングを進めて行きました。
 
Black Box Tuning!
 
☆お持ち込みデーター
マフラーはビッグラディウス 2-INTO-2
エアクリーナーはタイフーン
 
当初はパワービジョンでのオーダーでしたが、BBTで行う事が決定しました。元々はツインテックを視野に入れていたそうですが、なかなか販売されないとの事で見送られたそうです。(11年式用、出るんですかね??)
 
それは置いといて・・・。

シャーシダイナモでの個別チューニングで、日本仕様の800回転・専用データを入力するだけより間違いないとの事で弊社でのチューニングを依頼して頂きました。ご理解頂けて誠に有難い限りです。
 
チューナーズ・ネイション加盟店の名にかけてもご期待に応える様にしなければ!(当然です)
 
手を抜くなんて事は出来ません(全く当然です)
 
ま、それは置いといて、と。
 
「ソフテイルが全然面白くないと感じております。面白いバイクにしてください。」
 
との事で、これは重大です。そして、「ハーレーらしく」とのオーダー。ちょっと腕を奮って頑張ってみまSHOW!
オーナー様から詳しい使用条件を聞き、それを頭に叩き込んで走っている情景をイメージしながらのチューニングです。
 

 
加えて、アイドリングは770rpm〜750rpmを中心にアイドルさせる内容でオーダー頂きました。
 
車体側へハーネス無加工で取り付け可能なヘッドライトのON-OFFスイッチを作成。低アイドル時における発電不足のトラブルを減らすようにしました。
 
アイドリングを下げると色々な弊害や、半クラッチ時の扱い辛さ(クラッチを不意にトンと繋げるとエンストする恐れ大)、渋滞でのストレスが出てきますので、希望されたお客様のみ行います。そのほかは、アイドル時の不要な発熱を防ぐ目的で不具合が起こらない、扱い辛さも感じにくい程度のやや低いアイドル設定にしていますが、もちろん希望されれば回転数はストックと同じ内容にも出来ます。
 
さて、チューニングを行いまして、ロールオンテストでの比較がこちら

 

青いグラフがチューニング前
赤いグラフがチューニング後(BBT)
 
チューニング前は、低い回転域でアクセルをグッと開いた時に、特に物足りない様子だったのがグラフからも見て取れますし、チューニング前の試乗でも感じとれました。BBT後は1,000回転からレブリミットまで燃料はエンジンへ十分に供給されています。(グラフ2段あるうち、下は空燃比を表示してあります)
 
土曜・日曜の二日間で行なったチューニングですが、先ほどメールで感想を頂きました。
 
「とてもいい感じに仕上げていただいて、ありがとうございました。
 パンパンという音もしなくなりました。
 アイドリングもいい感じです。
 これからどんどん乗れるようになりました。
 本当にありがとうございました。大満足です」
 
どんどん楽しいハーレーを増やしていきたいですね!
 
こちらこそ、遠いところを、ありがとうございました。
 
 

ブラックボックス・チューニング(BBT) ・・・2002y FLHRCi


2002年式FLHRCiのインジェクションチューニング。BBTです。
 
2002年式ですから、かれこれ10年!このお客様はクルマでもNBロードスターにお乗りなのでソレ系の話はよくご存知。BBTの概要をサクサクとお伝えすると、即答で「やっといて!」とオーダー頂きました。気持ちいいですね〜!!! それよりも、「長年の悩みから、やっと開放される!」と、大変嬉しそうです。
 
期待に応える様にしなければ!(当然です)
 
 

パワーコマンダー装着だったのでコチラを取り外します。今はなきシリアルポートバージョン。レアですね。
 
 

オイル交換を済ませる。
 
 

燃料ポンプの機能チェック。圧力十分。
 
 
 
これにて準備完了。チューニングにかかりますが、データーを見てビックリ。
 
 

チューニング前(パワーコマンダー取り外し後) と、BBTチューニング後の開きが大きすぎてビックリしすぎました。
馬力35馬力からの65馬力(30馬力アップ)
トルク8.14kg-mからの10.37kg-m・・・・凄い(大汗)
 
過大表現したい願望に駆られたんじゃないかと余計な心配をしている一部の人の為に、念のためにグラフ下部にスロットルポジションを表示させました。
 
この変化見ての通り、やって良かったと思います。
 
ちなみに
マフラーはサイクルシャックのフィッシュテール(今は無き良音)
エアクリーナーはKuryakynのツインヴェロシティ
 
という内容です。
 
アフターファイアー(アクセル閉じた時にするパンパン音)は無理が無い範囲でなくしました。純正Y型ヘッダーパイプよりは独立管もしくはS&Sのパワーチューンデュアルなどの方が仕上がりも良好です。