「パワーチェックと診断」カテゴリーアーカイブ

そのCVO 余地有り!

110ci CVOでインジェクションチューニングの可能性を垣間見ました。
 
オールストック(すべてノーマル)でのインジェクションチューニング。
 

題:全部ノーマルで変化があるのか?

 
 
皆さんマフラー交換してからのインジェクションチューニングが大多数ですので、これは非常に興味深いな・・・と思いながら、取り掛かりかかる。
 
まずはノーマル状態での診断から入ります。同時に日本仕様のノーマルの生データーも抽出し、分析していきます。
 

さて、日本仕様は薄い、薄い、薄い と誰に擦り込まれたのか呪文の様に唱え、まるで脅し文句の様にも聞こえます。
 
日本仕様は、という事は、日本仕様以外の、(代表として)アメリカで販売されているいわゆる北米仕様のハーレーは「薄くない」という事でしょう。ホントでしょうか??
 
私は北米仕様の「純正ECMに入っている生データー」は見たことはないのであくまで推測ですが、よく言われる日本仕様とアメリカ仕様の違い・・・マフラーの違いはあるので元々設定される体積効率については違いがあるのがあって然るべき。体積効率で薄い濃いを語るものではないので、ここまではなんの問題もない。

ここはあえて、「ある、カモ?」の話ではありますが。各社、SE / TTS / Dynojet / テクノリサーチ等々、アメリカで販売されているチューニングキャリブレーションを覗いてみてもクローズドループで動かしている領域は広域にあり、日本仕様の生データを覗いてみても、同等あるようでそういう部分でのガソリンと空気の比率は日本もアメリカも違いはないように思われます。そのクローズドループもナローバンドなので幅も知れている事から、その設定出来る範囲の中で、ガソリンと空気の比率の違いがあったとしても、それぞれの差はそう違いがない、という事は意図的に日本仕様が特別「薄い」という訳でもない、という結論に至っています。
 
例えばそれが14.7:1のストイキ領域で動かす日本仕様に対して、同領域で北米仕様は14.0:1とか、そこまであれば話は別ですが・・・・。推測の域はでませんが、そういう設定で動いているコンピューターから想像出来る事を並べてみた。
 
 
 
話を戻して。

このチューニング依頼のCVOをシャーシダイナモ上で診ると、箇所によっては薄い所もありましたが、実はめっちゃ濃いかったりもしていたり、でもそれは日本仕様の生データ・マップを診てみると納得驚くほどガタガタな仕上がりで起こっていた事であった。
 
すると、インジェクション車での、純正のデーターが純正仕様にふさわしいという「絶対論」はここで崩壊してしまったのであり・・・・・。こうなってくれば、俄然やる気で腕を奮って頑張ってみまSHOW!
 
 

という事で、間端折りますが、全体的に「改善の余地アリ」にて、ノーマルCVOをノーマルマフラーのまま本格的にインジェクションチューニングを行う。
 
 
そして、チューニング前後でのロールオンテストを行い、ダイノデーターを比較。
 

青:オールストックのダイノデーター
赤:弊社でインジェクションチューニングを行なった後のダイノデーター
 
ノーマルでも気持ちよく走りたい、と思っている人だっているハズです。マフラー変えてないからインジェクションチューニング出来ないと諦めている人がもしいらっしゃるのであれば、これは朗報かもしれません。これは、実際に行なってみて、わかりましたが、お勧め出来ます。もちろん車検に通る内容にも出来ます。
 
と、このCVOのオーナー様から感想を頂戴致しましたのでここに掲載させて頂きます。
 
「全体で前に出る力が一回り強くなっています。行きは6速で2千回転で走っていたのですが、帰りは6速1700回転で巡行できました。またアクセルを開けた時に一息ついてから反応していたのがダイレクトになったのと後輪が前に出る力が以前と違って力強くアクセル開けるのが怖いくらいです。市内を走る時1速2速3速のつながりもスムースになりました。チューニング前はアクセルを開けてもガボッと吸気音だけが先にして後輪に動力が伝わるのが一息ついてからと伝わる力があまり感じなかったのがチューニング後はアクセルを開けた分だけ後輪がアスファルトを蹴ってぐーっとバイクが加速していきます。ご近所に配慮してノーマルマフラーで我慢している方やノーマルマフラーで良いのだけど物足りないなと感じている方におすすめですね。保浦さんにお願いして良かったです。」
 
大変満足して頂いたようで、良かったです(^o^)/

ご納車前の色々 / 車体整備 / チューニング / 08y FLHTCU

次は車体整備に移ります。
まずは、リア回りから・・・と、スイングアームやリアタイヤ交換をしていこうとする前に、ここでエラー発生。リアのアクスルシャフトを抜き、スイングアームを上げると、プーリーに圧入されているシールドベアリングのシールが無くなった姿で出てきた。
 
しかもそれを隠すかのような、薄っぺらい丸い形の板で、蓋をされていました。明らかに意図的にされています。
 

スイングアームを上げなければ全く見えないベアリングですので、おそらく前回のタイヤ交換時にやりかぶったのだろうと推測。外観を目視確認するだけでは到底見つけられるようなものではありませんが、どうも責任はこちらにあるようです。私はこの事については伝えられてない事実だったにもかかわらず、早く確認しなかったアナタが悪いとなりました。これ以上話しても時間が勿体ないので自らの責任で直していきます。(こんな事もあるんです)
 
 

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95y FLSTN エンジンリフレッシュ! チューンアップでみえる基本性能の違い

お久しぶりです。
 
お久しぶりで突然ですが、突然は何事も突然やってくるのです。只今聴いてるmusicはFF5の第3世界のフィールド曲「新しき世界」 懐かしい。リアルタイムにやってました。たまぁ〜〜に、無っ性に聴きたくなるのはこの頃のFinal FantasyのBGM(4・5・6)。この頃のFFは今思うと神秘的でしたね。いつでも再プレイ出来るよう5・6のスーファミソフトを隠し持っていながら、今だ実現ならぁ〜ず!ギルガメッシュに、会いたいぜ!!
 
 
 
  
はい、懐ゲーが好きなDrマサが綴る45ブログの時間です。
 
 
 
□ □ □
 
 
 
 
95年式エヴォリューションエンジン搭載のFLSTN(ノスタルジア)ご入庫。
エンジン始動一発で、なんら不具合なく快調そのものですが、この度は今年の走りに向けてのエンジン不安要素の払拭!
 
 
 
要するに、簡単に言い換えれば腰上のオーバーホールという事です(^v^)
 
ワタシメはガスケット交換しただけではオーバーホールとは言いません。それではただ単に「ガスケット交換」(苦笑)
 
エンジン関係は、よく知らない人からしてみると「エンジン!凄いじゃん!」と思ってしまいがちなようで、オーバーホールという言葉に安心しきってしまい、肝心な所に気づかない事があります。

 
  
ところで。
 
オーバーホールをググッてみると
「通常の点検作業では出来ない清掃作業や劣化部品の交換、調整を主目的とし、機械製品を部品単位まで分解して清掃・再組み立てを行い、新品時の性能状態に戻す作業のことである。」とウィキペディアには載っています。
 
ところが、これから行うのはチューンアップも含めたオーバーホールです。チューンアップ(TUNE UP)とは「本来あるべき性能を取り戻す事」です。この本来あるべき性能とは、ちょっと深いな、と思う。本来あるべき、という事は、潜在的、ポテンシャルが隠れている。つまりは、いま使っている部品ですら、組み付け次第ではもっと良く出来るというニュアンスも含まれているという事だと考える。この度はこのコンセプトで、新品時の性能状態以上に仕立て上げていきます。
 
そのため、今回は腰上を開けて、不具合無ければ綺麗に組み直していきましょうという方向でしたが・・・・!
 
開けてみましたら・・・・
こういう事もあるカモですよ、と事前にお伝えしていた事が起こってました(-_-;)
 
 
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2005年 XL1200Rのリフレッシュ 2

引き続き2005年式XL1200Rのリフレッシュに取り掛かります・・・・
 

□ キャブO/H


キャブレターもオーバーホール。
以前加工させて頂いたFull-Tune CV。
加工後も、メンテナンスは必要ですよ。
 
 
続きは下をクリック。

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リ・セッティング (FLTRX)


こちら昨年の8月にパワービジョンでインジェクション・チューニングをご依頼頂きましたが、この度はマフラー変更に伴いセッティングを合せなおしました。
 
https://www.45degree.net/blog/?p=6136 ←以前の記事
 
 

マフラーをRineHart Racingに変えたのでリ・セッティングを・・・って、診断してみると、この結果。状況が変化したので、セッティングが狂ったのですが、よく言う見た目にヌケの良いマフラーにするとガスが薄くなるという巷の定説とは真逆の結果でした。ガソリン突っ込みすぎてスベったパターンですね(^^ゞ
 
 

弊社オリジナルのプログラムでセッティング後は、赤いグラフに変化しました。

濃いすぎる状態を継続されるとコンディションが崩れてしまいますが、幸いにも由々しき事態は回避できました。
 
セッティング前後で、馬力は72hp トルクは11.87kgへと変化しました。「約12馬力アップ」、トルクは「約2.1キロアップ」うーん、なかなか。これだけ差が開き、パワーが上がっても、メリハリをつけたセクシープログラムに仕上がれば楽しく走れる上にガソリン消費量も少なくて済むので、セッティング合わせていないといろんな所で勿体ないことをしている事になります。
 
このように、一度セッティング合わせてあげても、今回の様にマフラーを変えたことでセッティングを合わる必要が再度発生する事もありますが、そういった事にも対応していますので、どうぞお気軽にご相談ください。
 
  
□ 乗り味もプラス
今回の依頼内容をちょっと詳しく書きたいと思います。以前セッティングさせて頂いた際は、ごくごく普通に乗りやすく、パワーもトルクも楽しめる内容でお渡し致しましたが、この度はリ・セッティング時に乗り味にも手を加えたいなあという事で承りました。

ならば、と、RineHart Racingに変えてあるからこそ出来る内容にした。そして、電子スロットル特有の「足りないリニア感」を払拭させ、1〜4速ギアーではスぅ〜ッと気持ちよく車速に乗るよう加速させ、5速ギアー以降は流して走っている時からの加速にズカダカと地を蹴る不等間隔爆発Vツインエンジンの特性をより引き出し、その結果心地よい振動が以前よりもライダーの気持ちとシンクロした「心地よいライド感」に仕上がったと思います。
 
アクセレーション一つで鋭い加速も出来る一方、景色みながら、ゆる〜く回るエンジン回転数で、深いアクセレーション、ズカダカ・・・・ズカダカ・・・・ドコドコドココココ・・・・ こういうハーレーの楽しみ方もありますよね。この辺はパワーカーブではまったく見えない感性フィーリングなので、そこがちょっとザンネン(+o+)